デジタルを駆使して官民連携のイノベーション創出を目指す!群馬県庁NETSUGEN ~DAYS OFFICE導入事例~
<群馬県庁内にオープンした官民共創スペース。空間プランはアプリを活用して「作る」も「伝える」も簡単に>
こんにちは!GOOD WORK DAYS. 編集部です。
2020年12月、群馬県前橋市にある群馬県庁の最上階(32階)に、官民共創スペース NETSUGEN(ネツゲン) がオープン。新しいビジネスの創出やさまざまな地域課題の解決を、デジタル技術を駆使して実現を目指すイノベーションハブとして誕生しました。
そんな素敵な場づくりに、DAYS OFFICEのアプリや家具を役立てていただいたとのことで、早速、プロジェクトに携わった群馬県庁の高柳さん、戸部さんにお話を伺いました!
群馬県庁
お話を伺った方
高柳 靖史さん 総務部 財産有効活用課 財産活用係(※現在は群馬県立県民健康科学大学 所属)
戸部 和也さん 産業経済部 経営支援課スタートアップ推進室 イノベーション係
【目次】
NETSUGENって?
ーNETSUGENは、どんな施設なんですか?
- 戸部
- 「新たなビジネスや地域づくりにチャレンジする人などが集まるイノベーション創出拠点」です。
『デジタル技術を活用して、アイデアを形にしたい人と、それを支援する人や事業者が集まり、交流するなかから、新しいビジネスが生まれる場所』というコンセプトで整備し、起業家と事業者のマッチングや、専門コーディネーターによる各種相談等も行っています。
- 戸部
- 一般的なコワーキングスペースやイノベーションハブと違うのは、「デジタル技術の活用」という点で、県内でも数少ない5Gが利用できる場所でもあります。
運営はデジタルトランスフォーメーション課が担っていて、県庁内の各部門が抱える課題、たとえば子育ての問題をデジタル技術で解決するアイデアソンの実施など、これまでは普通の会議室で行っていたような話し合いを、民間の方たちを交えてNETSUGENで行うことで、新しい解決策が見いだせないか。そのようなことを模索しながら進めています。
ー具体的にはどのような設備が利用できるのですか?
- 戸部
- まず、有料のコワーキングスペースがあります。
オープンしてまだ間もないですが、コワーキングペースはスタートアップの方を中心に、一日あたり10名ほどの方にご利用いただいています。日中のご利用が多いですね。
こちらのオープン席は、ソロワークの方もよく利用されていますよ。
ーハングライクチェアを設置していただいていますね。ありがとうございます!
- 高柳
- こちらこそ、ありがとうございます(笑)。ワークテーブルのセンティアと脚のカラーを合わせてイエローにしましたが、空間のいいアクセントになっています。
- 戸部
- コワーキングスペースの隣にある打合せスペースの個室には扉をつけず、たとえば利用者同士で何かを生み出すために、あえて話が聞こえるようにしています。
- 戸部
- さらに、120インチのスクリーン3つを設置して使える、セミナー等実施スペースもあります。創業・スタートアップ企業支援や地域課題解決に向けたセミナーや人材育成のワークショップなどを、週数回のペースで開催しています。
セミナーの内容にもよりますが、参加者は企業の方から学生の方まで幅広く、平均20名前後が参加されています。
ーコワーキングスペースの利用者やイベント参加者しか入場できないのですか?
- 戸部
- いえいえ、コワーキングスペースの窓際にある展望スポットは、無料でご利用いただけます。ここはすでに人気の場所となっていて、平日の昼間も結構賑わっているんですよ。
ーストックスタックをいろんな用途で活用いただけていて、嬉しいです!
なぜ県庁に「NETSUGEN」を?
ー県庁にこういったスペースがあるのって珍しいと思うのですが、そもそもNETSUGENは、どのような経緯で生まれたのでしょうか?
- 高柳
- まず、ここ32階の展望室をもっと有効活用したいという課題がありました。
もともとこのフロアは、年間20万人の方が来てくださる人気の場所ではあったんです。群馬県で一番高い建物という眺望のよさが魅力で、夜景スポットとしても知名度が高かったんですね。
ただ、来庁者を積極的に呼び込むイベントや仕掛けを行っていたわけではなく、とくに日中は活用しきれていなかったというのが現状でした。
ー場の有効活用という、ハード面の課題が先にあったのですね。
- 戸部
- はい。当初は「県内外へ情報を発信する動画・放送スタジオにして、来庁者がその様子を見ながらコーヒーが飲めるカフェを併設しよう」という構想からスタートしています。
ですが計画が進められていくうちに、地元経済や産業の発展・維持のためにイノベーションハブが必要だということや、スタートアップ支援や創業支援といった、官民連携の課題も出てきて。
私がこのプロジェクトに参画したのもそのタイミングで、ハード面・ソフト面両方の課題解決を模索した結果、現在のNETSUGENの方向性が見えてきたんです。
ー諸々の課題がうまくまとまったのですね。素晴らしい…!
- 戸部
- 初期のアイデア出しの段階では、庁内にある有志の官民連携プロジェクトのメンバーから多様な意見をもらったり、民間の街づくり関係者とざっくばらんにブレストしました。庁内の若手職員の声も積極的に聞くことが多かったですね。私自身は、他社のコワーキングスペースを数か所、視察に行きました。
- 高柳
- イベントやセミナーを開催して、人で賑わう場にしたいというのが当初の構想としてあったのですが、コロナ以降は社会情勢に合わせて、オンラインセミナーも導入する方向で内容をブラッシュアップしていき、徐々に形になっていきました。
DAYS OFFICEの家具、いかがですか?
ー空間のコンセプトはどのように決めていったのですか?
- 戸部
- 早い段階から、「森」や「木」、「キャンプ」「ミュージック」などのキーワードが挙がっていたんです。
- 高柳
- 「群馬」といえば「自然」のイメージが強いので、それを内装や家具に取り入れることを意識していましたし、コクヨさんの「イングリーン」も候補でしたよね。
ーたしかに、フロア内にはグリーンがたくさん配備されていますね。やっぱりグリーンがあると心地いいですよね。
- 高柳
- 本物の植物もふんだんに取り入れたいところですが、管理上の制約でフェイクグリーンになっています。ただし、いたる所に配置して緑視率を上げるようにしています。
- 戸部
- 一時期「ジャングル」というワードが出てきたときは少し戸惑いましたが(笑)、「森っぽさ」は一貫したイメージとしてあったんです。
そのなかで、DAYS OFFICEのストックスタックはそのイメージにぴったり合っていたことが決め手となりました。
- 高柳
- ショールームで実物を見て、「オフィスチェアっぽくない見た目がいい」と思いました。イベントスペース用にある程度の脚数が必要で、かつイベントがないときはスタッキングしてしまっておけるのもよかったです。
ーありがとうございます! ちなみに、「オフィスっぽくない家具」を導入することに対して、県庁内での反応はいかがでしたか? 上席の方の承認を得るのに苦労されたりは…?
- 戸部
- それが、ほとんどなかったんです。
ーえ、そうなんですか? 勝手なイメージですけど、やっぱりちょっとお堅いのかなと思っていました…。
- 戸部
- このプロジェクトに対しては県庁内もかなりポジティブで、「北関東で一番かっこいい場所にしたい」という言葉もありました。こと内装に関しては、高い自由度で提案させてもらえた、という印象です。
- 高柳
- 「やりすぎなくらい、やっちゃっていいよ」と言われました(笑)。
NETSUGENのこれから
ー今後の展望やご予定を教えてください。
- 戸部
- 幅広い分野・地域から立場の異なる人たちが集まり、交流することで、イノベーションが生み出され、県内産業の活性化とともに、県全体の活性化につながることを目指したいです。
具体的には、今後イベントをもっと多く開催していきたいですね。デジタルトランスフォーメーション課が主体となり、「NETSUGENに行けば何かがある」と思っていただけるように準備を進めています。
- 高柳
- 施設面に関しても、今回の完成で終わりとせず、毎年アップデートを続けていきます。
ーこれからも楽しみにしています! ありがとうございました!
<官公庁ページリンク>
その他の官公庁事例を見たい方はこちら→https://www.kokuyo-furniture.co.jp/madoguchi/list/#sc
取材実施:2021年4月
※本記事は、2021年4月に「DAYS OFFICE」公式noteへ公開した記事に加筆・修正したものです。