─ DAYS OFFICE は新コンセプトを「毎日をもっと、わたしらしく。」と掲げていますが、長谷川さんが「わたしらしく働けているな」と感じるのはどういう時ですか ?

長谷川　時間に縛られずに働けているときですね。世間的には、時間や場所に縛られない働き方というのは、まだまだ一般化されきっていないかと思うんですが、それが理想の働き方で、そういう働き方を実現したいという思い自体は、強くなっていると感じています。私の周りを見ていても職場選びの際には、「その会社でどんな働き方ができるのか」を判断基準として重視している傾向がありますしね。テレワークが浸透したことで、どんどんワークとライフがシームレスになっているなというのを感じます。

加賀　まさに、長谷川さんがおっしゃる「ワークとライフがシームレスな働き方」をDAYS で実現したいと思っています。それは、場所がオフィスか家か、時間が定時制かフレックスタイム制か、という制度の話だけではありません。大切だと思っているのは、さまざまなライフスタイルがある中でのさまざまな「理想の働き方」をいかに叶えていけるか、という点です。人それぞれ違った価値観を持っている中で、それらを共存させていくことは簡単ではないかもしれませんが、その価値観

（＝理想の働き方）を机上の空論ではなく、できる限りリアルに描いていきたい、と考えています。

長谷川　それが実現できたらとても素敵ですね。ちなみに加賀さんはお子さんがいらっしゃるとお聞きしたんですが、加賀さんのライフスタイルにおける理想の働き方ってどういうものですか？

加賀　こんなに親バカになってしまうとは自分でも思っていなかったのですが...今は子どもと過ごす時間を平日でもできる限り多くとりたいと思っています。子どもとご飯を食べ、お風呂に入り、一緒に寝る。そんな時間をしっかりとりたい。その時間があるからこそ、仕事も一層頑張れていると感じています。なので、ワークライフバランスが取れている状態が私の理想です。言葉では簡単ですが、育児も仕事も、実際は思うようにいかない事だらけで（笑）。毎週はできないですけど、金曜日の夜は子どもを迎えに保育園へ行って、その後銭湯へ一緒に行き、私はビールを飲む、といった時間が、今の私にとってとても大切なのです。なので、金曜日は家族との時間を優先できるよう、チームのメンバーには私の価値観を伝えたうえで、とても協力してもらっています。迷惑をかけてしまっているとも思いますが、その分チームのメンバーが望む理想の働き方の実現も後押ししていきたいです。

長谷川　自分のやり方や固定概念を押し付けるのではなく、そうやってお互いの価値観を尊重できるのが今の時代の「良いチーム」なのかもしれませんね。

加賀　そうですね。一方で個人の価値観を尊重するだけでは組織やチームは回っていかない、というのは課題としてあると思います。

長谷川　確かに。私も一人の働き手として「自由に働きたい！」という気持ちはありますが、経営者の立場として考えてみると、なんでも自由にさせるのは不安だという両方の気持ちがあります。自由って何でもしていいって事じゃないですからね。社会や集団としての秩序を守るための、ある程度の縛りやルールはもちろんあって、でもその中で最大限に自分らしさを追求することが大切なんだと思います。例えば仕事のときはTPO に合わせた服装をしっかりと守る、当たり前ですけど時間は厳守する、とか。一緒に働くどの世代の方にも後ろ指をさされないように、大前提として大事な点をしっかりと守っておく、といったことは私も一緒に働く人たちに徹底していることではあります。　

【中編へ続く】

PROFILE

長谷川ミラ〈タレント〉
タレント、モデルとして数々のTV 番組や雑誌に出演。またJ-WAVE の番組「STARTLINE」ではナビゲーターを務める。さらにデジタルマーティング事業等を展開する会社のCEOとしても活躍中。社会問題などを発信するオピニオンリーダーとして発言に注目が集まる。

加賀大喜〈DAYS OFFICEブランドマネージャー〉
「DAYS OFFICE」ブランドマネージャー。武蔵野美術大学を卒業後、2008 年にコクヨ株式会社に入社。商品開発や商品企画などの部署を経て新規事業戦略に携わったのち、2024年より現職に至る。