SoloTimeは東京電力ホールディングス株式会社が運営する法人向けサテライトオフィスとして首都圏の郊外を中心に展開しており、今回の二子玉川の店舗は、無人運営のサービスオフィスを初めて併設し、個人でのコワーキング利用やイベントの開催も可能な店舗としてオープンした。
リモートワークが進み、働き方も多様化し、時間や場所に縛られず柔軟に働く人が増える中、この場所を利用者にとって自宅やオフィス・カフェとも違う、仕事や一人時間に訪れたくなる場所であり、サービスオフィス契約者にとっては居住性が良く、ゲストを招きたくなる「ちょっと特別な場所」として私たちの生活に加えたいと考えた。
二子玉川の街がもつ上質さや、自然の豊かさといった魅力的な要素が延長上にある場を目指し、デザインテーマは「エレガント×自然」とした。空間を清潔感のある優しい雰囲気のアイボリーで統一。多摩川の穏やかな流れをイメージした天井装飾、河川敷に茂る樹木の思わせる大きなペンダント照明、川の光のきらめきをイメージした床パターン、ランダムなルーバーを備えた円形のソファブースなど、自然を想起させる曲線や要素を取り入れ、穏やかで有機的な印象をつくりだす。家具もゆったりと配置し、奇抜になりすぎず、誰にとっても心地よい空間を目指した。
東京都世田谷区
2023.01
302㎡
東京電力ホールディングス
照明計画 たけでん
植栽 AZUKIMURA
写真アート MOTONORIKOGA
コクヨ
山本慶太
iF Design Award Winner
Sky Design Awards New black
MUSE Design Awards GOLD
「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。小さなものから大きなものまでスケールにとらわれずデザインすることで、これまで気づかなかったより豊かな日常が生まれると考えています。
よりよいものは当たり前な日常の中に潜んでいます。わたしたちは文具といった小さなものから建築という大きなものまで、ひとつひとつを丁寧に、スケールを行き来しながら行為やその場所を作ることを大切にしています。これからの日常をつくるために、まずひとつながりの日常を行為で分解し、一人ひとりが、もっと自分らしく、もっとワクワクする組み合わせを考えていきます。たくさんの行為がいきいきと結びつくことで、WORKとLIFEはより豊かになるに違いありません。「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。そこに生まれるいくつもの行為 を想像し、これまで気づかなかった次の日常をデザインしていきます。