築33年の社員寮を単身世代を中心とした集合住宅にリノベーション。社員寮という閉鎖的な建築プログラムを、新しい暮らしを提案する集合住宅として再編。同時に街と集合住宅の新しいつながりを育むことも求められた。
「プロトタイプする暮らし」をコンセプトに、いつかやってみたかったことを気軽に試せる暮らし方を提案。フードスタンドやレンタルスタジオを内包し、地域住民にも開かれた建築プログラムとすることで、東京ローカルの新しい複合施設を目指した。
2Fから5Fをプライベートな住居、B1Fと1Fをフードスタンドやレンタルスタジオを内包するパブリックスペースとして地域に開放。多様な活動を際立たせるプレーンな背景として、既存建築に最小限の仕上げを施した。住人も含めた多様な利用者の小さなチャレンジが連鎖し少しづつ街の風景が豊かになる、そのきっかけ作りとして計画を進めた。
東京都品川区
2023.09
1467.7㎡
コクヨ
アートディレクション
コクヨ 佐々木拓 金井あき
照明計画 FDS
植栽 SOW atelier
FFE ACTUS
音響 FLYSOUND
デザインアーク セイアロウズ エスクラフト
良知慎也
日経デザイン2023年11月号
「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。小さなものから大きなものまでスケールにとらわれずデザインすることで、これまで気づかなかったより豊かな日常が生まれると考えています。
よりよいものは当たり前な日常の中に潜んでいます。わたしたちは文具といった小さなものから建築という大きなものまで、ひとつひとつを丁寧に、スケールを行き来しながら行為やその場所を作ることを大切にしています。これからの日常をつくるために、まずひとつながりの日常を行為で分解し、一人ひとりが、もっと自分らしく、もっとワクワクする組み合わせを考えていきます。たくさんの行為がいきいきと結びつくことで、WORKとLIFEはより豊かになるに違いありません。「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。そこに生まれるいくつもの行為 を想像し、これまで気づかなかった次の日常をデザインしていきます。