工場に併設されたビジターセンターの改修計画。年間約10,000人の見学者が訪れる同工場では、ヤクルトの製造工程を公開し、予防医学の大切さを伝える。今回は、スタジオ空間と見学コリドーの刷新を行った。
訪れた人が健康と科学の大切さを学び、理解を深めるとともに、同社の「世界の人々の健康を守る」という企業理念を、こどもから大人まで楽しく体感できる空間づくりを目指した。
空間デザインは、身近な健康ドリンクであるヤクルトから着想を得た。アイコニックなボトル形状からインスパイアされた空間構成(ゲート、トンネル)や、特徴のあるカラースキーム、この場のために製作されたオリジナルのフォントなど、その背景にある科学と研究を空間の要素として展開した。また、コリドーの壁面に展開されたインフォグラフィックスは、楽しく歩きながら自然と学べるように工夫した。
Melbourne, VIC
2020.03
279㎡
Yakult Australia
Studio Jigen 野島耕平 山崎範子
家具 KOKUYO International
Intermain
三尾康明 (KARAPPO) Michael Gazzola
Melbourne Design Awards SILVER
「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。小さなものから大きなものまでスケールにとらわれずデザインすることで、これまで気づかなかったより豊かな日常が生まれると考えています。
よりよいものは当たり前な日常の中に潜んでいます。わたしたちは文具といった小さなものから建築という大きなものまで、ひとつひとつを丁寧に、スケールを行き来しながら行為やその場所を作ることを大切にしています。これからの日常をつくるために、まずひとつながりの日常を行為で分解し、一人ひとりが、もっと自分らしく、もっとワクワクする組み合わせを考えていきます。たくさんの行為がいきいきと結びつくことで、WORKとLIFEはより豊かになるに違いありません。「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。そこに生まれるいくつもの行為 を想像し、これまで気づかなかった次の日常をデザインしていきます。