日本を代表する独立系の上場投資会社のオフィス。日本企業などの潜在価値を徹底的なリサーチから投資することで、投資家から幅広い支持を得ている。そこでテーマを “日本が持つポテンシャルからオフィスをつくる” とした。
コンセプトは“SPARX House”。さまざまな個性や才能を持つ社員が、家族のように一丸となり心新たに出発することを意味する。空間はLiving、Dining、Kitchen、Court(中庭)といった家の要素で構成。
玄関口には新たな出発のエンブレムとして企業のポリシーを表現した暖簾を掲げた。また日本独自のレイヤーによる空間構成からヒントを得た階段状の空間では、その奥にあるLivingと高低差を設け、両者がお互いの視線を気にすることなく景色を楽しめるよう計画している。天井には、三軸織物という日本の最先端素材を用いて3次元に型押しされた膜を掛けた。オフィス全体にわたり、随所に日本の潜在力を活かした環境が広がる。
東京都港区
2016.08
1550㎡
SPARX
PM オフィスブレイン
ファシリティセイビ 楠本佳慎
照明計画 ModuleX
壁画 さ組 佐倉康之
大成建設 コクヨ
Nacasa & Partners
DSA 日本空間デザイン賞 Best 50
BAMBOO AWARD
商店建築2017年6月号
「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。小さなものから大きなものまでスケールにとらわれずデザインすることで、これまで気づかなかったより豊かな日常が生まれると考えています。
よりよいものは当たり前な日常の中に潜んでいます。わたしたちは文具といった小さなものから建築という大きなものまで、ひとつひとつを丁寧に、スケールを行き来しながら行為やその場所を作ることを大切にしています。これからの日常をつくるために、まずひとつながりの日常を行為で分解し、一人ひとりが、もっと自分らしく、もっとワクワクする組み合わせを考えていきます。たくさんの行為がいきいきと結びつくことで、WORKとLIFEはより豊かになるに違いありません。「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。そこに生まれるいくつもの行為 を想像し、これまで気づかなかった次の日常をデザインしていきます。