キユーピーグループの「仙川キユーポート」は、グループ経営の進化とグループシナジー発揮を目的とした、オフィス、研究開発施設、見学施設、認証保育所からなる複合施設となり、会話を生み出すことに焦点をあてた。
仕事の中心に「食」があるべきだという考えのもと、テストキッチンとその周りを囲む「DINING」 業務の合間時間を利用して会話の種を育てる「aima」という社内3rdPlaceを軸に働く場所に生活の要素を散りばめた。
研究施設とオフィスを交互の階に配置することで、上下移動の際にお互いの動きが感じられる。様々な工夫を凝らした会話のためのスペースを随所に設けることで、回遊性を生みだし自然と会話が生まれる雰囲気を作り出した。また、ユニークな場づくりだけではなく、ユーザーが主体となったコミュニティをテーマごとに設定し、働き、暮らしていく場所としての魅力を使い手が楽しみながら考えていける施設を目指した。
東京都調布市
2013.10
280000㎡
キユーピー
建築設計 日建設計
大成建設 コクヨ
エスエス企画
日経ニューオフィス賞 経済産業大臣賞
日本ファシリティマネジメント大賞
月刊近代建築2015年5月号
「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。小さなものから大きなものまでスケールにとらわれずデザインすることで、これまで気づかなかったより豊かな日常が生まれると考えています。
よりよいものは当たり前な日常の中に潜んでいます。わたしたちは文具といった小さなものから建築という大きなものまで、ひとつひとつを丁寧に、スケールを行き来しながら行為やその場所を作ることを大切にしています。これからの日常をつくるために、まずひとつながりの日常を行為で分解し、一人ひとりが、もっと自分らしく、もっとワクワクする組み合わせを考えていきます。たくさんの行為がいきいきと結びつくことで、WORKとLIFEはより豊かになるに違いありません。「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。そこに生まれるいくつもの行為 を想像し、これまで気づかなかった次の日常をデザインしていきます。