イノベーションを起こすため社内の意識改革を促し、社内外のアイデアと技術を掛け合わせるための場が必要となった。本施設を社内に浸透させ、理解を深めるために、都心ではなく八王子技術センター内に開設した。
自社の強みや製品の解像度を高め、社外の新しい技術やコラボレーターに視野を広げながら、互いに影響し合ってほしいという意味を込めて、"Zoom in & out"と"Reflection"というコンセプトを設定した。
平面的に多様な角度を付けた壁や、天井高さを活かした大階段によって場の多様性をつくりながら、床・壁・天井の仕上げをすべてウォールナットで統一することで、ひとつながりのシームレスな空間としている。社内・社外のエリアにセキュリティを設けず、イベントスペース=間によって緩やかななつながりをつくることで、人の動線・視線・会話・情報が偶然に交差し、反響しながら新しい価値が生まれる事を狙っている。
東京都八王子市
2019.06
700㎡
オリンパス
サイン TANIGUCHI TOMOMI DESIGN
清水建設 コクヨ
Nacasa & Partners
日経ニューオフィス賞 関東ニューオフィス奨励賞
商店建築2019年10月号
「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。小さなものから大きなものまでスケールにとらわれずデザインすることで、これまで気づかなかったより豊かな日常が生まれると考えています。
よりよいものは当たり前な日常の中に潜んでいます。わたしたちは文具といった小さなものから建築という大きなものまで、ひとつひとつを丁寧に、スケールを行き来しながら行為やその場所を作ることを大切にしています。これからの日常をつくるために、まずひとつながりの日常を行為で分解し、一人ひとりが、もっと自分らしく、もっとワクワクする組み合わせを考えていきます。たくさんの行為がいきいきと結びつくことで、WORKとLIFEはより豊かになるに違いありません。「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。そこに生まれるいくつもの行為 を想像し、これまで気づかなかった次の日常をデザインしていきます。