移転前の社屋は各フロアが小割りになっていて、部門のつながりが希薄だった。フロアを集約することでコミュニケーションを活性化させ、企業としての一体感を強めることが、移転の大きな目的の一つになっていた。
オフィスコンセプトは「MOVE」。動くことで人と人、部門と部門がつながることを目指した。
オフィスは、端から端まで一本の線でつながっており、その線に沿って集中席やミーティング席など様々な機能を配置した。天井と床のラインは建築の外郭ラインをトレースしたもので、人が動くことを促し、流動性を生むためにデザインされている。食堂はワークスペースとしての機能も兼ねており、稼働率を高くするためにオフィスの中央に配置。社内外のイベントで利用可能な空間になっている。
東京都港区
2018.03
5165㎡
日鉄興和不動産
照明計画 日本イーテクノ
大林組 コクヨ
Nacasa & Partners
日経ニューオフィス賞 ニューオフィス推進賞
DSA 日本空間デザイン賞
新建築2019年4月号
「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。小さなものから大きなものまでスケールにとらわれずデザインすることで、これまで気づかなかったより豊かな日常が生まれると考えています。
よりよいものは当たり前な日常の中に潜んでいます。わたしたちは文具といった小さなものから建築という大きなものまで、ひとつひとつを丁寧に、スケールを行き来しながら行為やその場所を作ることを大切にしています。これからの日常をつくるために、まずひとつながりの日常を行為で分解し、一人ひとりが、もっと自分らしく、もっとワクワクする組み合わせを考えていきます。たくさんの行為がいきいきと結びつくことで、WORKとLIFEはより豊かになるに違いありません。「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。そこに生まれるいくつもの行為 を想像し、これまで気づかなかった次の日常をデザインしていきます。