1973年竣工の歴史あるビルのエントランスの改修。法規的な改修に端を発したこのプロジェクトはエントランス機能の他にラウンジ機能を追加して印象を一新させることをテーマとした。
旧来の薄暗く重厚な印象からの脱却を図りつつも、既存ビルのレガシーに敬意を払い、明るく清潔感のあるエントランス兼ラウンジスペースを目指した。
1973年竣工のこのビルは八角形の要素が随所にちりばめられた特徴的なビルである。この建物の特徴を活かしつつ、新たにライトグレーやナチュラルな木、大理石、豊かな植栽などを用い、既存の重厚かつ薄暗い印象からの脱却を図った。特徴的な八角形のレンガで構成された壁をあえてむき出しにして新旧の要素の対比を効かせることで来訪者にこのビルの歴史や特徴を伝えつつ、明るく清潔な印象を与える空間となった。
「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。小さなものから大きなものまでスケールにとらわれずデザインすることで、これまで気づかなかったより豊かな日常が生まれると考えています。
よりよいものは当たり前な日常の中に潜んでいます。わたしたちは文具といった小さなものから建築という大きなものまで、ひとつひとつを丁寧に、スケールを行き来しながら行為やその場所を作ることを大切にしています。これからの日常をつくるために、まずひとつながりの日常を行為で分解し、一人ひとりが、もっと自分らしく、もっとワクワクする組み合わせを考えていきます。たくさんの行為がいきいきと結びつくことで、WORKとLIFEはより豊かになるに違いありません。「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。そこに生まれるいくつもの行為 を想像し、これまで気づかなかった次の日常をデザインしていきます。