その必要性を長く叫ばれ続けていながら一般化していなかったテレワークをできるだけ多くの人が実現するために、郊外型に特化したサテライトオフィス事業が立ち上げられた。
異なる会社に所属する人同士がこの場を同時に利用するため、情報セキュリティと集中できる環境の確保が最重要となる。その中で「8時間はたらける場所」を目指し、抜け感とゆるやかな仕切られ感で快適性との両立を試みた。
飲食可能な大きなオープンエリアと集中エリアで構成され、ガラス間仕切で区切られながらも開放的で明るい印象の空間になっている。オープンエリアはロングテーブル、ハイカウンター、窓側席で構成され、食事もできて、リラックスしながら仕事もできる設えとした。また集中エリアの中央には、ガゼボ(西洋の東屋)をモチーフとした曲面形状のカットスクリーンが包み込むような、象徴的な席を設えた。
東京都八王子市
2019.03
184㎡
東京電力ホールディングス
照明計画 コイズミ照明
植栽提供 GREEN DISPLAY
コクヨ
Nacasa & Partners
商店建築2020年4月号
「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。小さなものから大きなものまでスケールにとらわれずデザインすることで、これまで気づかなかったより豊かな日常が生まれると考えています。
よりよいものは当たり前な日常の中に潜んでいます。わたしたちは文具といった小さなものから建築という大きなものまで、ひとつひとつを丁寧に、スケールを行き来しながら行為やその場所を作ることを大切にしています。これからの日常をつくるために、まずひとつながりの日常を行為で分解し、一人ひとりが、もっと自分らしく、もっとワクワクする組み合わせを考えていきます。たくさんの行為がいきいきと結びつくことで、WORKとLIFEはより豊かになるに違いありません。「はたらく」ことから「まなぶ」「くらす」ことへ。そこに生まれるいくつもの行為 を想像し、これまで気づかなかった次の日常をデザインしていきます。