見ようとしなければ見えないもの。
サステナビリティを取り巻く課題は、複雑で見えにくいものです。
だからこそ、一人ひとりが目を凝らして真実を見つめ、
手を取り合って進むことが大切です。
かつて農村では、地域の人々が助け合って共同作業を行う
「結(ゆい)」という習慣がありました。
コクヨは「結」の精神に共感し、2006年から始めた森林保全活動を
「結の森」プロジェクトと名付け、取り組んでいます。
私たちは、はたらく人を思い、創造的で快適な空間を考え、
環境と共存するものづくりを追求し、仲間とともに、
美しい未来を守っていきます。
空間構築や商品を通じて、多様な人と社会のWell-being向上へ貢献することを目指します。
自分らしく生きることができる Life Based Working や、
社会のバリアをなくし、活き活きと働き学ぶ環境をご提案します。
1940年の大阪市立聾唖学校(現・大阪府立中央聴覚支援学校)生徒採用に始まり、特例子会社コクヨKハート、農業生産法人特例子会社ハートランドの設立など、コクヨは長きにわたり障がい者雇用に取り組んできました。今後は、障がい者雇用を増やすのはもちろんのこと、個性を生かして幅広い領域で活躍できるよう、コクヨグループ一体となり、ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みを推進しています。
誰もが当たり前に自分らしく共存できる社会を創るために、インクルーシブデザインを「障がい者をはじめとした社会のバリアに阻まれている方々と、プロセスの上流から共感・共創することで新たな課題を発見・解決すること」と定義し、イノベーションの創出を目指しています。
ビルやオフィスなどの空間を、「人間の健康」の視点で評価・認証する「WELL Building Standard Version2」(WELL認証)における必須項目または加点項目、および「WELL Health-Safety Rating」の要求事項を満たすのに貢献する商品にコクヨ独自の「WELL UPマーク」を付与しています。
1986年より国内外の働き方や働く空間をリサーチし続ける「ワークスタイル研究所」。1988年に創刊した『ECIFFO(エシーフォ)』、その後継誌となる『WORKSIGHT(ワークサイト)』、『Global Workplace Review(グローバルワークプレイスレビュー)』などで研究結果を発表してきました。加えて2022年より「自律協働社会」の実現を目指す「ヨコク研究所」を新設し、未来社会のオルタナティブを研究/実践しています。
コクヨ社員が働く現場を公開する「コクヨライブオフィス」。1969年の設立以来、現在全国29か所の拠点で常に次世代のオフィスを具現化してきました。実際に働くことで見つかった課題と真摯に向き合い、深く考え改善。常にトライアンドエラーを繰り返し、そこで得たノウハウをお客様に共有しています。持続可能な成長を支える実証実験型のオフィスです。
業種や文化を超えたメンバーが出会い、互いのリソースを共有することで、新しいムーブメントを生んでいく。そんな新しい働き方の実践する場を目指し、2012年より渋谷ヒカリエでワークラウンジ「MOV」を運営しています。多彩なメンバーの働き方や生き方をWEBメディアで発信するなど、メンバー同士のコミュニティ創出にも注力しています。
身近なアイテムにデザインの力で新たな価値を見出し、永く愛されるものづくりをする。これを目標に掲げ、2002年よりプロダクトデザインのコンペティション「コクヨデザインアワード」を開催しています。第一回受賞作「カドケシ」をはじめ、これまで22作品の商品化を実現してきました。毎年テーマを設け、世界中から優れた作品を募り、アイデアを形にすることを通じて社会の人々の創造性を喚起し、持続的な成長を支援していきます。
「HOWSPARK」構築で得られた知見に基づき、オフィスを利用する当事者との対話を通して潜在的ニーズを掘り起こし、ダイバーシティ&インクルージョンの観点から、意識や行動変容を促す環境づくりを目指す空間構築と運用提案サービスです。オフィス構築後も、最適なオフィスとなるよう伴走型でサポートしていきます。
少子高齢化と人口減少等を背景に、障がい者雇用は促進され、法定雇用率は上昇しつつあります。障がい者の業務に関して課題をお持ちの企業に対し、コンサルティングサービスをご提案いたします。業務支援全般において、フェーズごとの課題解決に向けたサポートをご提供します。
私たちの社会は、サステナビリティ(持続可能性)を企業経営の中心課題と位置づける「SX時代」を迎えています。SXWPが目指すのは、ワーカーが社会課題への気づきと主体的な行動変容を得られる場を提供することです。エシカルな空間づくりを目指す株式会社船場と協業で次の100年をつくるワークプレイス構築のためのサービスをご提供します。
多くの木質材料を活用して事業を行っている企業として、持続可能な森林資源の保全は重大な使命です。
従来から行っている森林保全活動を継続するとともに、生物多様性へ配慮し、
有害化学物質削減を推進しながら製造を行います。
コクヨは森林資源の利用で成長した企業です。その資源を守ることと、将来的な経済面での貢献も視野に入れ、2006年10月、高知県の四万十町森林組合とともに「結の森」プロジェクトをスタートしました。適正な間伐や環境のモニタリング調査などの活動を通じて、CO2の吸収や生態系の維持、水源涵養といった森林本来の機能をよみがえらせる活動を継続しています。
びわ湖・淀川水系に生息するヨシ(葦)は、CO2の低減や波風からの保護、生き物の棲み家となり生態系の保全や水質浄化へ貢献します。コクヨ工業滋賀は「ヨシでびわ湖を守るネットワーク」を立ち上げ、地域の賛同メンバーとヨシ刈りボランティアを行い、その素材を商品へ活用。売上げの一部を地元の環境団体やヨシ群落の保全活動へ寄付し、環境保全へ役立てています。
日本の自然を守るためにできること。それは、自然が本来あるべき姿を支え、持続可能な状態を保つこと。大切に育み、そこから生まれる限りある資源を余すところなく暮らしに活かし、慈しむこと。私たちのこうした考えが結実したブランドが「yuimori」です。人と自然がより良く共生する社会を目指す、木を活かすものづくりがはじまります。
持続可能な森林資源からの原料調達を目的として、「木材合法性証明デューデリジェンスシステム」を策定し、トレーサビリティの確保に努めています。違法に伐採された木材および木材製品を調達するリスクを最小化し、森林資源との調和ある発展を目指しています。
コクヨの自社施設は、空調運転方法の見直しや照明のLED化などにより使用電力量の削減に取り組んでいます。また、自社工場では使用する材料の無駄を極力なくし、廃棄物削減に努めています。水やエネルギー資源は回収し、再利用することで環境負荷を軽減した製造に取り組んでいます。
コクヨで生まれたノートなどの端材を用いて、家具に使用できる張り地の開発に取り組んでいます。廃棄物を低減し、布の原料となる素材の使用量の削減につなげます。新しい生産プロセスのなかで、端材が家具の一部に姿を変えます。
「環境を守り、循環を意識してつくる」こと、「永く快適に使える」こと、「廃棄を低減し、リサイクルを促進する」こと。
循環の輪を閉じ、その循環の速度を緩やかにする、3つの視点を取り入れた
資源循環のためのコンセプト「SUTENAI CIRCLE」を実行し、その設計指針に基づく製品へのシフトと
メンテナンスや回収サービスを通じて、「捨てない社会」の実現を目指します。
2008年より取り組んできた環境配慮のものづくり方針「エコバツ」を、資源循環のためのコンセプト「SUTENAI CIRCLE」とものづくりの新方針「SUTENAI 設計指針」へ進化させました。この指針を取り入れた製品開発を進め、「捨てない社会」の実現へ取り組んでいきます。
地球にダメージを与えない
資源調達や使用量の低減
2006年、高知県の現四万十町森林組合とともに、結の森プロジェクトと名付けた森林保全活動をスタート。間伐やモニタリング調査などを通じた支援を継続しています。2022年よりこれらの森林から生まれる国産木材を活用した家具ブランド「yuimori」をスタートしました。
製品の特性や構造に応じてリサイクル素材の活用へ努めています。チェアは、使用済の漁網や製造端材などのリサイクル樹脂を活用、テーブルは、古紙を芯材として活用しています。また、リサイクル素材のファブリックを張地の選択肢へ取り入れています。
※全ての製品が対象ではありませんが、順次取り入れを進めています。
使用、回収、再資源化を見据えた
設計/製造
シリーズや用途の異なる商品を共通プラットフォーム化し、相互に組み換えが可能なシステム。お客様のニーズやトレンドの変化へ合わせて、共通ユニットを活用し、無駄なくアップデートが可能です。永く快適にご活用いただけるロングライフな商品によって、廃棄物の低減を目指しています。
蓄積された製品設計のノウハウや技術研究によって、製品の軽量化や省部材化へ取り組み、CO2排出量の低減を目指しています。
資源のロスを排除した流通/配送
完成品ではなくユニット単位で梱包・納品し、現地で組み立てる方法の製品設計を取り入れています。輸送効率を高める梱包仕様にすることで、物流時のCO2排出量の低減に努めています。
スチール天板の角をカバーする緩衝材や、スチール収納の扉のストッパーなど、梱包資材の回収・リユースに取り組んでいます。
ロングライフな製品やサービスで
「捨てたくない」に寄り添う
ワークシーンをモジュール化した空間プランニングとお客様のニーズやトレンドの変化へ合わせてアップデートが可能な家具によって、スクラップ&ビルドではないオフィスの運用をご提案しています。
取扱い説明書をデジタル化し、必要な時にすぐにご活用いただけるよう取り組んでいます。
ロングセラー商品の保証年数を従来の3年から10年へ引き上げる「10年保証制度」を開始。商品を安心して長く活用いただくことで、廃棄物の低減を目指しています。
不要品を安心して手放せる状態をつくる
不要となった製品の廃棄時に参考となる、製品の素材情報をWEBサイトで公開します。まずは、構成する素材種類が多くリサイクルの難易度が高いオフィスチェアからスタート。製品をよりご理解いただくための努力とともに、リサイクル率の向上へ取り組んでいきます。
再資源化の技術とルートを探求
製品の下取りを行い、できる限りリユースやリサイクルへ回すよう取り組んでいます。リユース以外の回収物は94.5%(2022年実績)がリサイクルされています。
不要となった製品のリサイクル率を上げるため、一般的なリサイクルが難しい素材の研究開発を進めています。ガラス繊維を含んでいるオフィスチェアの脚羽根の樹脂を、再度脚羽根へ再製造するトライアルなどを進めています。
コクヨグループのオフィス通販会社カウネットで使用済みクリヤーホルダーを回収し、家具のパーツの一部や文具等の製品に再製品化する取り組みを行っています。回収はカウネットの配送機能の静脈物流を活用することで、環境負荷低減にも配慮しています。<2024年度グッドデザイン賞受賞>
有害物質を使用しない
VOC排出抑制への配慮が必要な素材※を使用する際、その基準をF4☆相当以上および4VOC基準適合相当以上と定め、安全につとめています。
※木質材料、張地・レザー、木部用塗料、接着剤及び使用量の多いインク、樹脂用塗料、発泡PS。
環境関連法規や業界の指針及び自主基準を順守し、環境汚染の予防に努めています。水の管理や化学物質の使用に関する管理を徹底し、安全性情報の開示などを実施しています。