TOPICS|2024.05.21
私たちの社会は、サステナビリティ(持続可能性)を企業経営の中心課題と位置づける「SX(Sustainability Transformation)時代」を迎えています。ESG投資の台頭など、企業のサステナビリティへの取り組みが投資家やステークホルダーから注目される流れは、その象徴的な現象です。経営戦略を塗り替えるほどの新たな働き方、そしてワークプレイスの在り方を模索する今、私たちはSXを取り込んだ考え方にシフトする必要に迫られています。
SX時代のワークプレイスについて、皆さまにご理解いただくべく、働き方/ワークプレイス構築を得意とするコクヨ株式会社と、賑わいづくりを得意としエシカルな空間づくりを目指す船場の両社が、次の100年をつくるワークプレイスの在り方を考えるべく立ち上がりました。これは単なる空想ではなく、未来志向の実現可能なロードマップを示すレポートとして纏められています。
SXワークプレイスが目指すのは、ワーカーが社会課題への気づきと主体的な行動変容を得られる場を提供することです。そのために3つの重要な機能が求められます。一つ目は、社員や企業、地域社会それぞれの共感を生む「共感機能」です。双方向の対話やシェアリングを通じ、社会課題への関心と主体性を高めます。二つ目は、資源の循環利用や再生可能エネルギーの活用などを推進する「循環機能」です。社会課題を自分ごと化し、行動変容につなげます。そして三つ目は、個人から組織全体にいたるまで変革を促進する「挑戦機能」です。固定観念にとらわれず、新しい価値創造に持続的にチャレンジする成長意欲を引き出します。
この3つの機能を実現する鍵となるのが、「Cycle(循環)」「Share(共有)」「Well(健康)」など8つのキーワードです。これらの言葉が象徴する理念と具体策をSXワークプレイスに取り入れることで、企業と従業員のサステナビリティ意識は確実に高まるはずです。これら8つのキーワードを取り入れるSX時代において、企業としての「稼ぐ力」を持続させるためにはワークプレイスの変革が必須です。環境や社会に根差し、それでいて柔軟性のある、持続可能な経営戦略の実行が求められています。
このレポートを手に取っていただくことで、これから求められるSXWP(Sustainability Transformation Work place)の未来像が明確になるだけでなく、自らが確立しようとしている価値観を再確認する機会にもなるでしょう。今こそ、新しいワークプレイス像を共有し、一緒に実現への一歩を踏み出していきましょう。