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病院移転はファイリング見直しの絶好のチャンス!

2020年6月30日配信

~オフィス移転とリバウンドしないファイリング対策のポイント~



オフィス移転の方針は決まったけれど、「現状のオフィスの状態は、収納庫もデスクの上下も通路も書類であふれていて、こんな状態で引越しができるのか・・・」
「引越しまでの期間に行うべきファイリングの対策にはどんなことがあるのか・・・」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。


日頃から、オフィス内の書類の整理整頓は大きな課題となっており、多くの相談が寄せられています。
オフィス移転時は、引越し作業と共に、書類の廃棄や整理も必ず行いますので、そのタイミングでファイリングを見直すことをおすすめします。


ファイリング対策をせずに、オフィス移転を行ってしまうと、はじめは綺麗な状態が保たれていても、時間経過と共にオフィス内が不要な書類で溢れてしまう・・・なんてこともよくあります。


このコラムでは、ファイリング対策の第1歩である「書類の廃棄ルール」から維持管理するための「運用ルール」までを具体的な手法と共にご紹介します。





目次



  1. 不要書類の『廃棄ルール』を決めることで作業を効率的に

  2. 『リバウンドを防ぐ』ファイリングの運用ルール

  3. さいごに





1.不要書類の『廃棄ルール』を決めることで作業を効率的に



オフィス移転時の書類廃棄は、意外と時間がかかります。あらかじめ不要書類の「廃棄ルール」を決めておくことで、作業をスムーズに進めることが可能となります。昔から万国共通で使われている不要書類の廃棄選定ルールは、『ナレムコの統計』と呼ばれるものです。





不要書類の廃棄選定ルール:「作成・収集後、1年以上経過した文書は原則廃棄」





1年以上経過しただけで廃棄するのは乱暴ではないか?リスクがあるのでは?という方も多いと思います。しかし、これをルールとして挙げるのには根拠があります。


古い統計ですが、米国のナレムコ(NAREMCO;National Records Management Council)と略称で呼ばれる国際記録管理協議会が、1946年に発表した統計によると、作成・収集後、半年経過した書類の利用率は約10%、1年経過するとわずか1%である、という結果がでています。


つまり、作成・収集後1年経過している書類は、99%廃棄しても問題ないということです。ただし、保存年限を決めている書類で、その途中段階の文書や、まだ継続して使用している文書は対象外とします。


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この他にも「保存期限を決め、期限を過ぎた書類は廃棄する」「閲覧頻度の低い書類は廃棄する」など、廃棄ルールは色々ありますので、状況に応じて設定しましょう。


書類削減を個々人に任せて「引越しまでに済ませてください」と依頼すると、削減できずに大量の書類を段ボール箱に詰めて、移転先に送る社員がでてきます。そのため、書類廃棄は、ルールと作業日を決めて、社員全員で一斉に実施することが、作業をスムーズに進める上で重要なポイントとなります。




2.『リバウンドを防ぐ』ファイリングの運用ルール



移転のタイミングで、ファイリングの運用ルールを見直しましょう。ファイリングの運用ルールを決めないままにしておくと、一時的には書類を減らすことができますが、時間経過とともにまた元の状態に戻ってしまう危険性があります。



<リバウンドを防ぐ!ファイリング運用6つの基本ルール>


①ファイル用品の選定・統一


共有書類は組織で共有する保管什器に保管されていますが、ここに並ぶファイルが種類まちまちだと探しにくいので、1~2種類に選定して統一するのがおすすめです。



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②一人当たりの書類量


個人のデスクの書類量に、組織共有の書類量を加えて、オフィス内で保管する全ての書類量を算出します。
上記をオフィス内の人数で割った数値が一人あたりの書類量の上限です。
業務内容により、役所指定用紙での管理が必要な部署など、紙書類が必然的に多い部署もあれば、比較的少なくてすむ部署もあります。それらを勘案して、おおよその上限保管量を決めて管理しましょう。必要書類量を決めるためには、現状の書類量について、まず最初に調査をおこなっておくことも必要なことです。


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 (補足) オフィス内の書類量を表す単位:fm(ファイルメーター)



オフィス内の書類量を把握するには、「fm(ファイルメーター)」という単位を使用するのが一般的です。
fmとは、書類を積み上げた高さをメートル単位で測ったものです。(1m=1㎙)


※一般的な企業の平均は、社員一人当たり3fm(ファイルメーター)
(出典:コクヨファニチャー「オフィスデータブック2012」)





③分類方法


組織で共有保管が必要な書類について、組織内の業務を勘案して業務分類にそった書類をグルーピングし、グループ単位で保管位置を決めましょう。探す書類の保管位置の大体の場所がわかれば、探すスピードが上がります。



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④書類ファイルのタイトルネーミング


書類はファイルに収納し、ファイルの背表紙等にその書類が何なのか、タイトルを書きますが、タイトルのネーミング法を組織内である程度決めておくと、タイトルをつけるときも必要なファイルを探し出すときも便利になります。



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⑤保存期間


例えば「会計監査に関する文書」など法律で保存期間が決められている書類は、法定期限を最低限として保存期間を設定します。しかしながら、オフィス内にある多くの書類は、法定保存期間が定められていませんので、書類を取扱う組織内で話し合いながら、保存期限を設定するようにしましょう。保存期間を決め、保存期限がきたら、保存期限を延長するか、廃棄するかを決めます。不要な書類を増やさないためには、「どの書類をいつまで保存するのか」を予め明確にし、期限がきたら廃棄もしくは延長等の対応をとることが大切です。



⑥棚卸ルール


最低でも年1回書類の棚卸日を決めて、定期的な不要書類廃棄を一斉に行うことが重要です。保存期限が切れた書類の廃棄を行うのも、あるいはオフィス内から外部(例えば、オフィス外にある文書庫や契約している外部倉庫)へ、保存すべき書類を置換えるのもこのタイミングです。移転計画を策定していく中で、こうしたファイリングに関する対策は、引っ越しまでの時間軸ではどう見ておくか、全体スケジュール概要を図で示しましたので参考にしてください。



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3.さいごに


今回は、オフィス移転時とファイリング対策についてご紹介しました。


コクヨマーケティングは、お客様のオフィス移転をスムーズに進めるために、移転の計画立案から、移転後の運用まで、オフィス構築を担当される総務の方の立場に寄り添い、サポートさせていただきます。


お客様のオフィス移転がよりよいものになるようお手伝いさせて頂きますので、ぜひ、お気軽にご相談ください。


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