HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典 「フレキシキュリティ」
2023.2.22[ その他 ]
「フレキシキュリティ」(flexicurity)は、柔軟性(flexibility)と安全(security)を組み合わせた造語で、近年注目される雇用政策のひとつです。
フレキシキュリティの特徴は、解雇規制を緩和する一方で、労働者が安心して再就職できるように手厚い失業給付や職業訓練などの社会保障を充実させる点です。
失業率上昇などを懸念する声もありますが、企業による一方的な解雇は認めず、政策として、「解雇規制の緩和」、「社会保障の充実」、「再就職のための支援」の3つを促進することで、労働市場の活性化やそれによる経済効果に焦点を当てています。
1990年代にデンマークが先駆けて取り組んでおり、オランダでも失業率の改善や経済成長などフレキシキュリティによる成功が見られています。
■デンマークにおける取り組み事例
・失業時、所定の条件を満たす場合に最長4年間、前賃金の最大90%付与
・失業者だけでなく、在職者も国が支援する教育訓練プログラムを受講可能
・企業では、外部労働市場で活用できるスキル習得制度の導入
など
日本でも、労働人口の減少や終身雇用制度の終焉に対する策として、フレキシキュリティに関心が寄せられています。また、デンマークの取り組み事例のように、フレキシキュリティの考えを企業の制度に取り入れることもできます。資格取得やスキルアップなどの支援、再雇用制度の導入などで、個々のモチベーションが上がり生産性の向上が期待できるでしょう。
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