オフィス空間

働きやすさを高めるオフィスの音対策とは?導入方法も紹介

公開日:2024.10. 9

執筆:コクヨコラム編集部

#オフィスリニューアル #パーティション #ブース #リモートワーク #会議室

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働きやすさを高めるオフィスの音対策とは?導入方法も紹介

コクヨ「WORK POD FLEX(ワークポッドフレックス)」

働く人の価値観やワークライフバランスの多様化とともに、働き方や働く場の変化も進んでいます。働き方の変化にあわせ、社員の働きやすさ向上を目指すためには、オフィス環境の改善が重要です。

多くの人が集まるオフィスでは、社員同士の話し声や会議の声、電話やタイピング音など、多くの音があふれています。近年では、働き方の変化に伴うテレワークの普及によって、フロア中にWEB会議の声が響いてしまうといった新たな課題も発生しています。

こうしたオフィスの「音」の問題は一見些細なものに見えますが、積み重なることでストレスの原因になったり、作業効率を低下させるなど、業務に及ぼす影響は多岐にわたります。特に、会議中や深い集中が求められる作業中では、コミュニケーションを阻害したり、働く人々の集中力を削ぐ原因となるため、しっかりとした対策が必要です。

この記事では、オフィスで発生する音問題について、音が伝わるメカニズムを踏まえながら、具体的な対策をご紹介します。オフィスの「音対策」にお悩みの方はもちろん、より快適なオフィスづくりにご興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

オフィスの音問題とは?騒音・音漏れ・反響

オフィスにおける音問題とは、いったいどのようなものなのでしょうか。
オフィス空間において、企業の総務担当の方から、音に関わるご相談が多く寄せられます。

「会話が、執務エリアに筒抜けになっているので対策したい」
「来客スペースや会議室の音漏れを解消し、セキュリティ対策をしたい」
「声が室内に響いてうるさいので、音対策をしたい」

このような音問題のご相談は、大きく3種類に分けられます。「騒音」「音漏れ」「反響」です。はじめに、オフィスで発生する主な3種類の音問題と、そのリスクについてご説明します。

①騒音

<騒音の例>
・話し声やWEB会議の音がうるさくて、執務に集中できない
・周囲の音がうるさくて、WEB会議の相手の声が聞き取りづらい

同じフロアに複数人のワーカーが集まるオフィスでは、話し声や物音、コピー機の機械音など、様々な騒音が発生します。

騒音は、社内のコミュニケーションや作業効率に悪影響を与える可能性があるため、注意が必要です。例えば、電話や会議を行う場合、背景の騒音が大きいと、相手の声が聞き取れず、聞き間違いによる誤解やミスが生じる恐れがあります。また、集中作業をしたい場合、騒音は集中力の低下を招き、仕事の正確性や生産性を損なう可能性があります。

②音漏れ

<音漏れの例>
・会議や商談の声が漏れて、情報漏洩をしていないか心配
・1on1の声が漏れ聞こえていないか心配で、十分な相談ができない

会議室や打ち合わせスペースでの会話が、隣の部屋や廊下など、外に漏れてしまうことを音漏れといいます。音漏れの原因としては、ドアや壁の隙間からの音の通過や、床、壁、天井などを介する振動を通じた音漏れが挙げられます。

音漏れは、企業の機密情報漏洩や社員のプライバシー保護のため、注意が必要です。特に防音対策が必要な場所としては、会議室、応接室、休憩スペース、取締役室などが考えられます。なかでも会議室は、顧客情報や商品情報など、沢山の機密情報を取り扱う空間です。不十分な音漏れ対策では、顧客情報や企業の重要情報など、機密性の高い情報の漏えいのリスクが高まります。

また仕事の中では人事評価、賃金の話、家族の話など、社員のプライバシーに関わる会話も多く交わされます。企業の信用や社員のプライバシー保護の為にも、しっかりとした音対策が重要です。

③反響

<反響の例>
・会議室の中で、声が響いて聞き取りづらい
・WEB会議を行う際に、音が反響することがある

空間の中で、音が障壁に反射し、再び聞こえることを反響と言います。反響は、密閉性の高い会議室や、壁・天井・床などに音が反射しやすい材質を使っている場合に起こる現象です。

声や雑音が壁などに反響してしまうことで、声が聞き取りづらくなり、コミュニケーションの質が低下する恐れがあります。狭い会議室などでテレビ会議を行う場合にも、自分の声とスピーカーから流れる相手の声が部屋中に反響して、うるさく感じてしまう可能性があります。このように、会議がスムーズに行えないといった問題を防ぐためにも、対策が必要です。

音対策の注意点とは?お悩みごとに異なる対策方法

「騒音」「音漏れ」「反響」などの課題に対して、オフィス構築の際に対策を施したが、実際オフィスで仕事をしてみると効果が感じられなかったという経験はないでしょうか。ここでは、音のお悩みと音の伝わり方の関係性から、企業が抱える音問題に対する適切な対策方法を探っていきます。

音問題が発生する原因を理解する

office-sound2024_img2.jpgこれは、人が声などの音を発信してから、他者がその音を受け取るまでの流れを図に表したものです。オフィスでワーカーが、騒音や音漏れ、反響などの「音」が気になる現象には、音声伝達のメカニズムが関わっています。

人が音を「聞く」または「聞こえる」という結果が生まれるには、大きな4つの要素がして作用しています。office-sound2024_img3.jpg

音対策をする際のポイントは、企業が抱えている音問題にどの要素が影響しているのかを理解し、それぞれの課題に合った適切な対策を行うことです。

例えば、オフィスの音漏れが気になる場合には、「③周りのうるささ」と「④音源から受信位置までの遮音性能」に対策ができるオフィス家具を取り入れることが効果的です。

具体的な取り組みとしては、③周りの背景音を大きくすることで音漏れの音や声を周囲からは聞き取りにくくする、④遮音性能の高い材質を使った壁や衝立を導入する、レイアウトを変えて音源から距離をとることで音漏れの音が聞き取りにくい環境を作る、などの施策が可能です。

また、音問題への代表的な対策に「吸音パネル」があります。吸音パネルは、工事不要で壁や天井に簡単に設置でき、室内の反響音を軽減できる優れたツールです。しかし、「吸音パネル」は、ワーカーの話しやすさと聞き取りやすさをサポートし、居心地の良い空間を作るアイテムのため、音漏れに対する効果は不十分です。これは吸音材の性質による影響であり、吸音材は音の反射を抑制することに特化しているため、音自体の透過や伝播を防ぐ効果は限定的であるからです。オフィスでの騒音や音漏れの問題を解決するためには、音の出どころからの遮音が必要となります。

これまで、会議室などに「吸音パネル」を設置したにもかかわらず、騒音や音漏れのお悩みが改善しなかったという方は、ここに音問題と正しい音対策とのズレがあるかもしれません。音対策を効果的に行うためには、音問題の種類や対策アイテムの設置場所を考慮し、それに応じた防音材を選定することが重要です。

このように音対策を行う際には、企業やワーカーが抱える音のお悩みに対して間違った対策をして効果が得られないという事態に陥らないよう注意する必要があります。

オフィスの音対策が注目されている背景

いま、企業が「オフィスの音対策」に注目している背景には、ハイブリッドワークの浸透に伴い、働く環境やワークスタイルが多様化したことがあげられます。ハイブリッドワークにより変化したオフィスの音環境によって、新たな音問題が顕在化しているのです。

①出社率の低下によってオフィスが静かになり、会話が聞こえやすくなった
②個人単位で参加するWEB会議が増加し、個人席から発声する機会が増えたことで、WEB会議の発話者と執務スペースの距離が近くなっている。
③働き方の変化で、音に注意を払うワーカーが増えた

2020年のコロナ禍をきっかけに、テレワークを実施するワーカーの割合は増加しています。国土交通省の「令和5年 テレワーク人口実態調査」によると、2023年に、雇用型就労者で週に1日以上テレワークを実施するワーカーの割合は7割を超えています。また、出社日数の平均は週2〜3日となっており、出社とテレワークを組み合わせるハイブリッドワークが普及していることが明らかになっています。これは、WEB会議が浸透・増加したことで、個人席やオープンスペースなどオフィスのいたるところから発話する機会が増えている可能性を示唆しています。

一方、テレワークが浸透したことによって出社人数が減少し、会話や物音が減ったことで、現在のオフィスは空間全体が従来よりも静かになっています。ビルの高スペック化が進み、空調などの機器の音が静かになっている状況も見受けられます。このように、オフィスが静かになり、些細な音や会話の声が周囲に聞こえやすくなったことが、音問題が顕在化している一因と考えられます。

・参考
国土交通省「令和5年 テレワーク人口実態調査ー調査結果ー」令和6年3月

オフィスのうるささを左右する「背景音」

office-sound2024_img4.jpgオフィスの音対策における「背景音」とは、オフィス空間において、ある特定の発生源からの音に着目した際に、その音以外に同時に発声している会話や物音などのすべての音のことをいいます。これは「暗騒音」ともいいます。例えば、執務をしている際に聞こえる周囲の打ち合わせの会話やタイピングの音、空調の音などが背景音の例です。

騒音等の極端にうるさい音は、作業中の集中力を低下させてしまうため対策が必要ですが、一方で、オフィスが静かすぎると、些細な会話や音が目立ちやすくなったり、会議室の声が外から聞き取りやすくなることで、音漏れが悪化してしまうといった新たな問題が発生します。また、ピンドロップ症候群といい、ほぼ無音の状態で働くことでワーカーにストレスが生じてしまうケースもあります。ワーカーにとって快適な音環境を整えるためには、適度な背景音が必要です。

オフィスの背景音のレベルを設定する際には、一般的に、静かな事務所の背景音レベルといわれている40〜50dBを目安にするとよいでしょう。実際に、コクヨの品川オフィスや梅田ライブオフィスでは、約50〜55dB程度が平均的な背景音レベルとなっています。また、個室や高集中ワークでは40〜45dB、チームシンキングでは45〜50dBなど、目的によって推奨される背景音レベルは異なるため、注意が必要です。

office-sound2024_img5.jpg背景音の重要性について、室内で発声した音が外に漏れ聞こえるという音漏れの状態を例に考察します。

前提として、背景音(周囲の声や物音)の音量が大きいと、一つひとつの会話が聞き取りにくくなるため、会議室内からの音漏れは目立ちにくくなります。そのため、背景音が50dB程度の適度ににぎやかなオフィスは音漏れによる問題が起きにくく、一方で、背景音が30dB程度の静かなオフィスでは、会議室内の声が部屋の外に聞こえやすくなります。したがって、背景音が低いオフィスでは遮音性の高い間仕切りが必要であり、背景音が高いオフィスでは、間仕切りの遮音性はそこまで求められないといえるでしょう。

このように遮音や音漏れへの対策を行う際には、音対策を行うオフィスエリアのレイアウトや利用シーンを想定して、周囲の背景音レベルを把握することで、より空間に合った性能の商品を導入することができます。

「ABCD対策」でオフィスの音の悩みを解決する

office-sound2024_img6.jpgコクヨ「WORK POD FLEX(ワークポッドフレックス)」

コクヨの音対策-ABCD対策とは-

社員の働きやすさ向上を目指すためには、オフィスの音環境の改善が欠かせません。それでは、前章までで見てきた「騒音」「音漏れ」「反響」といった音問題や、背景音の存在を考慮して、企業はどのような取り組みをすべきなのでしょうか。ここからは、オフィスの音問題の解決に有効な、4つのソリューションをご紹介します。

オフィスの音問題への対策として、コクヨがおすすめするのは「ABCD対策」です。

A: Absorb 吸音  「室内の音を吸い込む」
B: Block 遮音  「間仕切りなどで音を遮る」
C: Cover 背景音  「音のベールで包む」
D: Distance 距離  「音源との距離を取る」

「ABCD対策」を構成する「遮音」「吸音」「背景音」「距離」という4つの要素は、日本建築学会が提唱する「ABCDルール※」の考え方に依拠します。
※音声による情報漏えいを防止するために必要な建築音響設計

コクヨではこれを応用し、オフィスで発生する様々な音問題に合わせて「ABCD対策」を導入することで、企業の最適な音環境づくりに貢献します。office-sound2024_img7.jpg

A: Absorb(吸音)

壁や天井や床などに当たった音を反射しにくくする対策を「吸音」といいます。音問題の「反響」に有効です。室内で発生する音は、反射する壁や床、天井の材質によって伝わり方が変わります。そのため、会議室やオープンスペースに、「吸音パネル」や「吸音ブース」を設置することで、音の反響を軽減できます。

B: Block(遮音)

音の発信源(発話者)と受信者の間に、壁や衝立などを設置して、音の伝達を物理的にさえぎる対策を「遮音」といいます。音問題の「音漏れ」に有効です。

特に、来客室や役員室、会議室などに、遮音性の高い「パーテーション」や「ワークブース」を設置することがおすすめです。大規模な工事を行わなくても、床にパーティションを置いたり、個室ブースを設けるだけで、大事な企業情報や顧客情報の漏えいを防ぐことができます。

C: Cover(背景音)

周囲の会話や物音を、音のベール(環境音やBGMなどの「背景音」)で包み込み、会話の内容を聞き取りにくくする技術を「サウンドマスキング」といいます。音問題の「騒音」「音漏れ」の対策に有効です。例えば、次のような例が挙げられます。

・エアコンの音やテレビの音で、近くの会話が聞き取れない
・物音の多い昼間に気にならない小さな音も、静かな夜には耳障りに感じる

このように、同時に聞いている他の音によって、もとの音を感じにくくなる聴覚特性を「マスキング効果」と呼びます。

オフィスでは、天井内に設置したスピーカーから、関節音方式で空調のような耳障りでない音を拡散することで、周囲の会話や雑音を目立たなくすることができます。

D: Distance(距離)

音問題の解決には、オフィスレイアウトの工夫も大切です。音源と「距離」を取り、物理的に会話や雑音を遠ざけることは、騒音の影響を軽減します。

例えば、プロジェクトブースやミーティングスペースなどの「集うエリア」と、個人の執務スペースなどの「捗るエリア」に分けることで、オフィスの騒音問題を解決し、目的に合った空間づくりを実現することができます。また、WEB会議が定着したオフィスでは、WEB会議が可能なエリアと集中作業のエリアを分けることで、人の声による騒音と集中力の低下を防ぐことが可能です。

レイアウト変更などの大規模なオフィスリニューアルを行う際には、オフィスづくりに詳しい外部パートナーに相談して、効率的に作業を進めましょう。

【製品紹介】オフィスの音対策を実現する!導入方法のご紹介

ここまで、オフィスで発生する音問題や、いま音問題が注目されている背景、その解決方法としてコクヨがおすすめする「ABCD対策」について、解説してきました。

コクヨでは、働き方とオフィスづくりに関する専門性を活かしながら、オフィスの快適な音環境を実現するさまざまな提案を行っています。

オフィスの防音対策を行う際には、実際の商品や他社の成功事例を参考にすることで、自社でのイメージが掴みやすくなります。ここでは、「ABCD対策」に合わせた、おすすめの商品の一部をご紹介します。ぜひご参考ください。

①アコースティックウォール
②スチールパーティション
③ワークポッド
④サウンドマスキング

A:Absorb(吸音)「ACOUSTIC WALL」

office-sound2024_img8.jpgoffice-sound2024_img9.jpgACOUSTIC WALL(アコースティックウォール)は、既存の室内に取り付けられる、不燃仕様の吸音ウォールです。吸音性能は、残響室法吸音率試験において残響室法吸音率が0.95/500Hzと吸音性能が高いため、空間の反響音や残響音時間の低減に効果を発揮します 。

不燃クロスを採用しているため、建築基準法における内装制限を気にせず設置することが可能です。 ウォールタイプは、既存の壁面やスチールパーティションに設置可能で、施工する壁の種類を選びません。

また、パネルタイプは、マグネット式で既存の壁面に取付けることができ、施工期間がかかりません。
カラーは空間に合わせて選べる9色をラインアップしています。

■製品紹介
「ACOUSTIC WALL(アコースティックウォール)」

B:Block(遮音)「RAYS(レイズ)」

office-sound2024_img10.jpgRAYS(レイズ)は、最小限のガラスフレームと透明度の高いガラスジョイントによって、遮音性や整光性に優れた軽やかな空間を実現したスチールパーテーション製品です。70mm厚ダブルガラス連装の高遮音タイプの遮音性能は45.1dB※。ご要望に合わせて、2グレード+片寄せシングルガラス連装をご用意しました。
※データは試験場における実測値です、納品状態における保証値ではありません。

精度が求められるガラスのコーナー部分には、すっきりと見えるL型アルミジョイントを採用しており、ガラス越しの接着面を見せず、ガラス端部を際立たせ、且つエッジ保護の役割も果たしています。また、ガラスジョイント部は、従来廃クリアコーキングでしか対応できなかった納まりを、クリアアクリルテーブルで実現。安定した仕上がり、スピード施工、間仕切りのメリットである解体組み立てにも柔軟に対応します。

2017年グッドデザイン賞受賞の製品です。

■製品紹介
「RAYS(レイズ)」

B:Block(遮音)「WORKPOD(ワークポッド)」

office-sound2024_img11.jpgWORKPODシリーズは、1人から複数人用までのWEB会議や集中作業、ミーティングに最適なクローズド空間を実現する可動式ブースです。強化合わせガラスを使用することで、優れた遮音性を持ちながら、周囲とゆるやかにつながるブースを実現しました。

ガラス面を最大化させた開放感のあるデザインが特長で、採光性にも配慮しています。内部の空気循環と温度上昇抑制に配慮し、機械給気方式と人感センサーを採用することで、利用時は約40秒毎※に換気される仕様です。オプションの取り付け金具でディスプレイの設置も可能な、WEB会議にも適したブースです。
※圧力損失を含まない性能値より算出

外観や外装等にシンプルで明快なデザインを採用した、空間やレイアウトに合わせてデザインが選べる豊富なバリエーションの「WORKPOD FLEX」もございます。

「WORKPOD(ワークポッド) 」は2021年グッドデザイン賞受賞、「WORKPOD FLEX(ワークポッドフレックス) 」は2022年度グッドデザイン賞受賞の製品です。

■製品紹介
「WORKPOD (ワークポッド)」
「WORKPOD FLEX(ワークポッドフレックス)」

C:Cover(背景音)「SPOT SOUND MASKING(スポットサウンドマスキング)」

office-sound2024_img12.jpgoffice-sound2024_img13.jpgスポッドサウンドマスキングは、周囲に遮るものがなく、音環境が気になるオープンエリアなどに、取り付け工事不要で設置できるサウンドマスキング製品です。サウンドマスキングシステムは、空調音のような背景音をわざと部屋に流すことで、会議室からの音漏れや周囲の雑音を聞こえなくする仕組みです。オフィスの情報漏洩対策(スピーチプライバシー)や、生産性の向上に役立ちます。

従来の「サウンドマスキング」では、1〜2日の設置工事が伴ううえ、広範囲への対策が難しいというハードルがありました。しかし、「スポッドサウンドマスキング」は、露出型スピーカーであり、取り付け工事が不要※なため、簡単に設置することができます。さらに、室内に均一に背景音を拡散できるコクヨ独自の間接音方式を採用しているため、空間全体に自然な音を流すことができます。

また、リモコンで音量やマスキング音、BGMを調整することができるので、空間や利用シーンに合わせた音対策が可能です。カラーバリエーションは、インテリアデザインに馴染むデザインのダルグレーとライトグレーの2種類をご用意しています。
※設置する天井への電源工事が必要な場合があります。

■製品紹介
「SPOT SOUND MASKING(スポットサウンドマスキング)」

■関連ページ
【コクヨ】サウンドマスキング サウンドソリューション

D:Distance(距離)「レイアウトの工夫」

office-sound2024_img14.jpgコクヨ品川ライブオフィス

「ABCD対策」のうち、「D:Distance(距離)」では、商品による打ち手ではなく、実際のオフィスレイアウトを工夫することで対策を行います。

オフィスのレイアウトによる効果は、オフィスビルや空間ごとの環境のほか、個々の体感によっても差が生じるため、評価が難しい項目です。そこで、コクヨでは遮音性や吸音性といった音対策の効果を総合的に明らかにするために、「体感的な会話の聞き取りやすさ(STI価)」を基準にしています。これにより、ブースや吸音などの音対策商品の形状に対応した、定量的な評価が可能です。

コクヨでは、実際のオフィス環境に近い状況での実験や、数々のノウハウをもとに、音問題によるワーカーへのパフォーマンスが少ないレイアウト設計を、お客様のオフィスや課題に合わせてご提案いたします。

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【コクヨ】オフィスレイアウト コクヨのコラム

ライブオフィスでコクヨの「音対策」を体感

カジュアルなオフィス空間で社員が快適に働く様子コクヨ品川ライブオフィス

ここまで、企業が音対策や音環境の改善に取り組む意義や、音問題に有効な「ABCD対策」によるオフィスづくりについてお伝えしてきました。音問題は、騒音、音漏れ、反響などのさまざまな原因で発生するうえ、業務やワーカーの働きやすさに大きく影響するため、対策が欠かせません。

オフィスの環境づくりや働きがい向上に必要な施策は、オフィスビルの建築や環境はもちろん、業種や個々のワーカーの価値観、企業が目指す将来像によっても異なります。

コクヨにはオフィスに関する豊富なノウハウがあり、お客様のお悩みに合わせたオフィス構築、オフィス運用のコンサルティングを行っています。

導入までのプロジェクトマネジメントや運用のためのルール作り、制度の説明会、社内浸透ワークショップまで、オフィスの音対策の実現に向けて、さまざまなサポートが可能です。オフィスの音対策の導入にお悩みの方はもちろん、自社の「働きやすさ」や「働きがい」に課題を感じたり、解決策のヒントをお探しの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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