2021.4.12[ 働き方 ]

ニューノーマル時代のオフィスでの働き方とは?

#Covid-19対策 #ハイブリッドワーク

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ニューノーマル時代のオフィスでの働き方とは? ニューノーマル時代のオフィスでの働き方とは?

新型コロナウイルスの感染拡大によって、人々の生活は大きく変わりました。

「新しい生活様式」や「3密」という言葉に代表されるように、人々はフィジカルディスタンスを取り、できるだけ人との接触機会を減らす生活が新しい常識となっています。

このような新しい常識=ニューノーマルの時代に、オフィスでの働き方はどのようにすればよいのでしょうか?

今回は、ニューノーマル時代の働き方とはどのようなものか、また、ニューノーマル時代に求められるオフィスとその必要性について考えていきます。

 

コロナ禍が生み出したニューノーマルな働き方

コロナ禍を経て新しい常識が浸透しつつあるニューノーマル時代において、働き方も大きな影響を受けています。

例えば、1回目の緊急事態宣言において、政府の要請と社員の安全性を考慮する視点から、多くの企業が続々とテレワークを導入、これまでオフィスへ通勤することが当たり前だった人々も、多くの人が半ば強制的にテレワークという新しい働き方を体験することになりました。

テレワークの中でも、コロナ禍で多く実施された「在宅勤務」。従来は「在宅勤務」というと育児や介護といった時間制約のある方を対象にした福利厚生的な側面がありました。しかし、制度としてあっても、心理的な障壁があり実際にはあまり使われていないということも多かったのではないでしょうか。新型コロナウイルスの感染拡大によって、在宅勤務をはじめとするテレワークが一気に多くの人々に浸透したといえます。

ニューノーマルとなったテレワークを体験した人々の、「出社しなくても仕事ができた」という実感は、今後の出社意向に大きな影響を与えると考えられます。

会社・外出先・自宅、それぞれで仕事を行う比率.jpg

2020年6月時点でのコクヨの調査では、ポストコロナでの働き方について、会社へ出社して仕事をするのは半分、4割は自宅でのテレワークを継続したいという結果となりました。

 

ニューノーマル時代の働き方改革

ニューノーマルな働き方を考えるうえで、経営層が重視するキーワードに、BCP・事業継続やDX(デジタルトランスフォーメーション)・オフィス改革が挙がる中、最も注目されているキーワードは「働き方改革」です。

コクヨが行った経営陣へのアンケート(出典:新型コロナによる経営現場への影響)では、働き方改革を推進するうえで重視することとして「ICTの導入/遠隔コミュニケーション/オフィス環境改革(76.9%)」「自己管理/管理職スキル/チャレンジ姿勢/ICT人材育成の推進(73.8%)」「就労規則/労務管理制度/時差出勤/週休3日など(68.5%)」「ペーパーレスの推進/電子決裁/電子文書保管(66.9%)」が上位となりました。

このような結果から、働き方改革については、新しい生活様式を組織に定着させていくことを目的としていることがわかります。

経営が考える働き方改革を推進するうえで、ICTの導入や遠隔コミュニケーションの方法、オフィス環境の見直しといった「働く場づくり」と、それらを使いこなす人材育成の推進や、チャレンジ姿勢といった「風土づくり」が事業成長と風土醸成を左右するキーファクターとして注目が集まっています。

働き方改革を推進するうえで重視すること.png

こうした働き方の変化について、経営者と社員の意識差を見ると、「ペーパーレス/業務管理/チームマネジメント」といった項目に対し、経営層より社員の方が実務と直結していることから意識が高くなっています。この意識の高さは業務改革の後押しとなる可能性が高いので、実現に向けて推進しやすい分野となるでしょう。

COVID19による働き方の変化.png

これまでの働き方改革と大きく異なるのは、特定の職種や部門など聖域と考えられ、取り組みが難しいと思われていた組織でも、新型コロナウイルスの感染拡大によって等しくニューノーマルな働き方に転換する必要に迫られていることです。

経営者が感じる働き方改革に対する障害要因としては、「社員の挑戦意識」が最も高くなっており、「ミドルマネージャーの理解」など社内風土に関する項目が多く上がっています。また、「お客様やパートナーの理解」も改革には欠かせない要素となっています。

COVID19による改革を推進するうえでの障害.png

また、経営者は社員の安心・安全を第一優先に考えたうえで、先行きの不透明さから固定費の削減を念頭に置いています。一方で、テレワークの加速によりWEB会議ブースなどの新しい設備の導入や、テレワークに欠かせないペーパーレス推進といった、ニューノーマルな働き方に必要な要件を合わせて検討する機会ととらえています。

オフィス環境改革の優先順位.png

これらの働き方改革を実現するためには、経営者には前例にとらわれない大胆で迅速な判断が求められ、社員はチャレンジ精神をもって自律的に働くことが求められます。

 

ニューノーマルで働く場所も変化。オフィスの必要性とは

ニューノーマル時代では、「新しい生活様式」を実現するために、オフィスの役割をどう定義し、オフィスにどんな機能を持たせるのか、多くの企業が関心を寄せています。

書類作成など集中して思考を使いたい業務や、処理的な業務は、移動せずに集中できる環境の在宅勤務を選択し、チームメンバーとの目線合わせをする業務や、専門性の高い特殊な業務など出社しないとできない業務などについては、オフィスを働く場所として選択するといったように、自宅とオフィスを使い分けた働き方が徐々に浸透しつつあります。

今後働き方で変えていくこと.png

今後働き方で変えないこと.png

コクヨの社内調査で、引き続き在宅勤務を希望する社員が半数近くいる一方で、「センターオフィスが必要」と答える社員が64.4%となりました。

その主な理由としては、

・偶発的な出会いから新しいアイディア、上乗せができる

・目的や気分によって選択できる場所が必要だと感じる

・グループ以外のメンバーとリアルな交流ができる、といったものでした。

これは、創造的な業務は実際に会い、交流し、研鑽することから生まれるという体験が、多くのワーカーの原風景としてあるからのようです。

 センターオフィスの必要性.png

ニューノーマルな働き方において、ワーカーの価値観の多様化により、多様な選択肢と自分なりのカスタマイズができる環境がオフィスには必要と感じられているようです。

オフィスでなくてはならない仕事、オフィスでやりたい仕事に合わせた新しいオフィスへの転換が迫られています。

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