仕事の効率化
2018.03.07
「仕事の分解」が先延ばしや停滞を防ぐ
仕事の効率化3:仕事は細かく「因数分解」して取り組む
初めての仕事は
「要素分解」して取り組む
仕事の分け方(因数分解)には2種類ある、と私は考えています。「要素分解」と「プロセス分解」です。
「クレーム対応の報告書作成」という仕事を例に取るなら、「構成案検討」や「タイトル案の検討」といった内容を決める作業から、必要な素材を集める「データ、情報整理」、そして「文字入力」や「確認、修正」にいたるまで細かい要素に分解するのが要素分解です。初めての仕事や長期にわたる仕事に取り組むときは、まずは要素分解をして全体像をつかんでから、取り組む順序を決め、着手するとよいでしょう。
また、要素分解後でも「トラブル原因の情報収集」や「トラブル解決策の立案」など一要素として単位が大きすぎ、具体的なアクションがイメージしづらいと感じた場合は、それぞれをさらに細かい要素に分解して考える必要があります。
経験のある仕事なら
「プロセス分解」して精度を高める
一方、同じ報告書作成にしても、「草案作成→チーム内で検討→リーダーチェックに回す......」といった仕事の一連の流れを想定して作業手順を決めていくのがプロセス分解です。すでに取り組んだ経験があり作業の概要がわかっている仕事は、ヌケモレをなくすためにプロセス分解を行ってから始めてみてはいかがでしょうか。
プロセス分解においてももちろん、「このプロセスは具体的な作業が見えづらいな」と少しでも感じたら、いったん立ち止まって細かく要素分解してみましょう。この一手間をかけることで、仕事の停滞を防ぐことができます。
鈴木 進介 (Suzuki Shinsuke)
経営コンサルタント。独自の思考整理術を構築し、「思考の整理家」として、現在では一部上場企業からベンチャー企業までコンサルティング実績は100社以上。講演会や人材教育の分野でも活躍する。『1分で仕事を片づける技術』、『1分で頭の中を片づける技術』(共にあさ出版)など著書多数。