HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典 「両利きの経営」
2022.10. 6[ 働き方 ]
「両利きの経営」とは、アメリカを代表する組織経営学者、チャールズ・A・オライリー氏が提唱するイノベーション理論で、企業がイノベーションのジレンマを乗り越えるための考え方として注目されています。
その理論の中心となるのは、「主力事業の絶え間ない改善(知の深化)」と「新規事業に向けた実験と行動(知の探索)」。チャールズ・A・オライリー氏は、このふたつのアプローチを両立させながら事業を展開していく重要性を伝えています。
すでに成功を収めたといえる企業であっても、確実に収益を得られる従来の事業を強化するだけでなく、実験的な新規事業にも取り組むことで、組織が変化し続ける状態を生み出し、イノベーションを進めていくこと必要だとされています。そこで知の深化と知の探索の掛け算を行うことで、新しいサービスがうみだされ、変化のスピードが早い時代の中でも企業が生き残っていくことができるのです。
しかしすでに成熟した企業文化は、新規事業を成功させる場面で壁となることもあります。両利きの経営として知の深化と探索という異なる2つのモードを同時に実践していくには、トップによる戦略の立案やワーカーに対する情報の共有、ワーカー一人ひとりの創造性を活かせる環境や高いモチベーションの維持も必要となるでしょう。
これまでの成功体験を深めながらも、次なる可能性を見つけ出しイノベーションを起こしていく戦略が、変化の多い時代の中で未来を切り拓いていくことになります。
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