HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典「EVP」
「EVP」とは、企業が従業員へ提供できる価値を指します。「Employee Value Proposition」の略称で、日本語では「従業員価値提供」と訳されます。
給与や福利厚生、社風、スキルアップ支援、企業価値など、取り組みは多岐に渡り、従業員や求職者といった社内外へ価値を明確化して発信します。
近年、少子化による労働人口の減少や人材の流動化など、社会の変動と共に働き手の価値観も多様化する中で、優秀な人材を獲得をしようと、企業が提供できる価値や体験を積極的に提示するようになりました。
■EVPの具体例
・給与や福利厚生
各種手当や制度の整備、フレックスタイム制やリモートワークの導入、昇給やボーナスの支給など
・企業理念や文化
従業員がやりがいを感じられる企業のミッションやビジョン、カルチャーデックの設定、働きやすい社風の醸成など
・キャリア開発の支援
研修やセミナーの実施、資格取得の支援など
■EVP導入によるメリット
・エンゲージメントの向上
働きがいのあるEVPを設定することで、従業員の満足度が向上し会社へのロイヤリティも高めることができる。
・離職率の低下
充実した価値を提供すれば、従業員のモチベーションが高まると共に貢献意欲や愛着が向上し、離職防止につながる。
・人材の獲得
自社の魅力となる高質な価値をアピールすることで 採用競争力が高まり、採用のミスマッチも防ぐことができる。
・企業理念の浸透
組織の目標や価値観などを明文化すると、施策を立てやすくなる上に、従業員は認識しやすくなり、働きがいを感じることで生産性の向上が期待できる。
EVPの策定方針は様々ですが、社員の属性や特性を考慮することも大切です。ミレニアル世代やZ世代に向けては、彼らが重視するとされるワーク・ライフ・バランスや自身の体験価値の増長につながる要素を取り入れるなどがあります。
EVPを策定した後も、実際に運用し、企業の課題や従業員・求職者のニーズに合っているか、定期的な効果測定と改善は必須です。また、EVPをSNSなどで積極的にアピールすると、採用活動における競争力やブランド力の向上、取引先や顧客などステークホルダーからの高評価獲得にもつながるでしょう。
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