HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典 「ラーケーション」
「ラーケーション」とは、「ラーニング(Learning、学習)」と「バケーション(Vacation、休暇)」を組み合わせた造語です。平日に保護者や家族と共に休暇を利用し、子どもが自ら考案・企画し、校外ででの様々な体験や探求の学び、活動を実行する取り組みを指します。
子どものみならず、社会人が自身の学びのために休暇をとることを指す言葉として使われることもあります。
保護者が祝休日に働いている家庭も多い状況の中、家族で過ごす時間を確保する目的として、2023年9月に愛知県(名古屋市除く)が「休み方改革」の一環として導入、愛知県では「県民の日学校ホリデー」、「ラーケーションの日」を制定しています。その後、現在少しずつ全国に広がっています。
ラーケーションは、公立の小・中学校、高校及び特別支援学校に通う児童が対象です。事前に申請すれば欠席扱いになりませんが、休んだ日の授業内容は自習で補うことになります。
■ラーケーションの具体例
・海や山、川などでの自然体験、レジャーやスポーツをする
・博物館や史跡、文化財を訪れる
・美術館や演劇、コンサートなど、芸術に触れる
・大学や専門学校など将来に向け教育機関の見学する
■ラーケーションのメリット
・保護者
ラーケーション活用のため、有給休暇を取得する人が増加、有休消化率が改善する。
また、子どもと一緒に過ごす時間が増えるとことで、ワーク・ライフ・バランスの改善にもつながる。
平日が休みの仕事をしている場合、子どもと過ごす時間を確保できる。
・子ども
普段学校ではできない多様な体験をしたり、自ら計画を立てることで主体性や自主性を高めることができる。
・地域
平日に家族連れが訪れることで、飲食店や宿泊施設、観光地などの需要の分散や地域経済の活性化が期待できる。
■ラーケーション導入に伴う課題
・家庭による不平等
経済的な事情や保護者の職業など、様々な理由でラーケーションの取得に不公平が生じる。また、私立校では利用することができない。
・学習への遅れ
休んだ日の授業内容は自習で補完することになるため、学習への遅れが生じる懸念がある。
・教員の負担増加
給食停止の手続きや宿題の準備など、教員の通常業務以外の仕事が増える。
ラーケーション制度を上手に使って、家族との楽しい時間を過ごすことで、仕事へのモチベーションも上がるでしょう。一方で、ラーケーションを活用するには、企業側の理解も必要不可欠です。有給休暇の取得を促進するなど、普段から気軽に休める環境をつくることが大切となります。
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