HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典 「リバースロジスティクス」
公開日:2025.1.16
執筆:コクヨコラム編集部
「リバースロジスティクス」とは、消費者・利用者側から生産者側へ向かう物流(ロジスティクス)のことです。一般的な物流である「生産者⇒消費者」の流れは動脈物流と呼ばれ、反対の流れであるリバースロジティクスの「消費者⇒生産者」は、静脈物流や還流物流と表現されます。
リバースロジスティクスは、不具合や期限切れ、誤配送、心変わりなどによる返品対応が主流でした。しかし、1992年にアメリカの経営学者James R. Stock教授が発表した「CLM白書」の中で、リバースロジスティクスは製品の逆流だけでなく、リサイクルやリユースなどの環境問題の取り組みとして構築すべきだと提唱しました。
近年は、環境の保全に貢献する企業が増えていると共に、ECサイトが浸透したことから、リバースロジスティクスの概念が注目を集めています。
製品の返品や回収に加え、再利用や再販売などを行うことで不良品や廃棄物に新たな価値を生み出すことも、現代的なリバースロジスティクスのプロセスです。
・消費者からの製品の返品/回収
・不良品や故障品の修理/処理
・廃棄物の再利用/再販売/処理
・解体部品や原材料の再利用
・顧客ロイヤリティの向上
迅速かつ正確に返品・不良品対応をすることで、企業やブランドに対する信頼感が高まりロイヤリティの向上へつながる。また、返品システムの整備により、販売機会が増え、再購入も期待できる。
・コスト削減
返品や再利用における効率的な体制を導入することで、送料や人件費、資材費などのコストを削減できるだけでなく、社員の業務負担を軽減することができる。
・SDGsへの取り組み
製品の再利用や再販売をすることにより、廃棄物の削減やリサイクルの促進につながり、SDGsへの取り組みになるため、企業の社会的信頼も向上できる。
リバースロジスティクスは一般的な物流運用よりも、返品の数やタイミングなどが予測しくく管理面での工夫が必要です。そのため、通常のロジスティクスとは別のシステムやサービスを導入すると、スムーズに処理ができ物流改善を図ることができるでしょう。
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