- #ユニバーサルデザイン
常滑市役所
市民の利便性向上と職員間コミュニケーションの活性化を実現
第35回 日経ニューオフィス賞 中部ニューオフィス推進賞
- Point1
- 災害を考慮し可変性の高い機能空間を配置
- Point2
- フロアを超えた職員間コミュニケーション
- Point3
- 文書削減による業務・面積効率化
名称常滑市役所
- 2021/12
- 9,792㎡
- 300人
- 約5万8千人
- 新築
事例詳細
旧庁舎における耐震性能の問題から、環境に配慮し、災害時にも機能する新庁舎を計画した常滑市。近隣住居へ配慮し低層に抑えた新庁舎では、1フロアの面積を広く取ることで見通しが良く開放的な空間となるよう配慮。市民にとっても分かりやすく、利用しやすい庁舎を実現しました。
日常時から多目的に利活用できる打合せスペースには可変性のある家具を採用しており、災害時の活用も想定。また、執務エリアの中央に職員用の階段と吹抜けを設け、そこにイノベーションエリアと呼ばれる打ち合わせや集中ワークなど多目的に使えるスペースを配置。これにより、フロアを超えた職員間コミュニケーションの活性化が実現しました。
コクヨは基本設計時よりオフィス環境整備業務を受注。市民サービス向上に繋がる執務空間の設計や、文書コンサルティング、移転計画までを行いました。
ご担当者の声
常滑市役所新庁舎は、災害時に復旧・復興の拠点として機能することを目的に、既存の市民病院と同一敷地内に建設され、令和4年1月4日に開業しました。
新庁舎では、来庁者の利便性向上のため、窓口カウンターを回廊状に配置し、中央に執務エリアを設けるレイアウトを採用しました。執務エリアが来客動線に囲まれるため、機密情報の保護に対する課題もありましたが、机上が見えないような収納配置を検討し、職員向けにモックアップ見学会を実施することで、課題を解決しました。
また、執務環境を整備するためにアンケート及びモックアップ見学会を通じて集約した職員からの意見をもとにオフィス環境整備業務受託業者や建物設計者・施工者などの関係者を交えて検討を重ねてまいりました。
その結果、庁舎移転後は執務エリア中央に設けた打合せスペースの利用により、部門間のコミュニケーションが活発化しスピード感をもった意思決定が可能となりました。また吸音ブースについては、増加するweb会議にも対応できる執務環境が整備されたと職員にも好評です。
最後に、この度の庁舎移転に伴い、執務環境改善や文書削減についての検討・取組みを実施したことにより、職員一人一人の意識が変わり、移転後も綺麗な執務環境を維持しようとする姿勢がみられます。
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常滑市
施設マネジメント課
前 香菜子氏
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コクヨ担当者
3年間という短期間で設計から竣工までを完了させる計画であった常滑市。弊社は、来庁者と職員双方にとって使いやすい庁舎を目指し、ハード面とソフト面の両方からサポートを行いました。ハード面では、短期間で確実に業務を遂行できるよう、事務局様・設計事務所・建設事務所との情報共有や打合せを細やかに行い、スピード感をもってレイアウトを作成しました。特に設計事務所がポイントとした2Fの執務室中央部分については、現状の働き方を大切にしつつも、将来の働き方を意識し、柔軟性の高い什器やWEB会議用のブース席などを配置。職員の皆様が今後も長期にわたり快適に使っていただける空間を実現しました。ソフト面においては、定期的に職員全員を対象にセミナーや研修会を開き、最新事例や常滑市の現状課題の共有を行いました。この活動を通し、職員の新庁舎に対する機運を醸成することができました。また大きな課題であった文書削減についても、実施2年目で3割削減を実現したことで、スムーズな移転につなげることができました。
業務実施2年目からはコロナ禍となり、事務局との打ち合わせもオンライン実施等イレギュラーも多々ありましたが、無事に滞りなく開庁することができ、とても嬉しく思います。
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コクヨマーケティング
中部支社
梶野光範
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コクヨマーケティング
中部支社
辻村進吾
コクヨマーケティング
中部支社
鵜野悟志
事例写真一覧
2F 執務室内
執務空間の中央には、職員が様々な用途で自由に利用できるイノベーションエリアを構築。打合せやソロワークスペースに活用されている。
2F 執務室内
執務空間の中央には、職員が様々な用途で自由に利用できるイノベーションエリアを構築。打合せやソロワークスペースに活用されている。
3F 執務室
将来変化を見据え、執務室はフレキシブルプランを採用。ワークフィットを導入し、可変性の高い空間を構築。
2F 待合空間
一面ガラス張りの待合空間には、デザインとの調和と市民の使いやすさに配慮し、ロビーチェアー<パドレ>を採用。
2F 待合空間
開放感のある窓面を活かすため、パーティションには抜け感のあるストライプルを採用。適度な遮蔽感で、市民が落ち着くことができる空間を実現。
2F 待合空間
カウンター前の動線を確保し、窓口利用者のプライバシーに配慮。
2F 窓口
職員用の窓口イスは、背部の書類が取り出しやすいようスツールタイプのチェスを採用。使わない時はカウンター下に収納も可能。
2F 打合せスペース
市民利用可能な打合せスペースには、用途に応じてレイアウトを変えられるよう、可変性の高い家具を採用。