Overview
DXの目的
DXとは現在のやり方をデジタルに置き換えることではなく、デジタル技術の活用で今までのやり方を根本的に変えることです。行政サービスのユーザーとは、事業者を含めた住民であり、行政サービスを提供している職員です。ユーザー視点に立って制度や組織のあり方をデジタル化に合せて変革していくためには、住民の利便性向上と職員の業務効率化を併せて考える必要があります。
これまでの行政サービス提供
下のグラフは、多くの自治体で実施された来庁者アンケートの結果をまとめたものです。「各種証明書の発行」が半数近く、「届出、申請等の手続き」が20%と上位を占めており、証明書の取得や届出、申請などの手続きで「窓口に行かなければならない」ので来庁していることはわかります。
これまでのバックオフィスの状況
多くの自治体では窓口部門(市民部・保健福祉部)に配置されている職員数が多く、また専用端末席なども多いため、窓口部門のバックオフィスには多くの面積が必要です。
自治体DXで変わる行政サービス提供
DXにより庁舎に行かなければできなかった手続きが不要になると、来庁者は減少し窓口や待合のスペースは縮小、また職員側の業務効率も改善されるため、窓口のバックオフィスも縮小されることでしょう。
庁舎の中で、窓口空間は住民と職員が直接交流している行政サービス提供の拠点です。DX化によってこれまで窓口に配分されていたスペースが見直されるようになると、庁舎機能にも変化を及ぼします。行政サービス提供の方法に変化をもたらす自治体DXは、窓口空間の変革を促すことになります。