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リーダーのためのマナー
2016.09.12
猫背でダラダラ歩くリーダーに部下はついてこない
リーダーのためのビジネスマナー3:自分の姿勢と所作に気を配る
姿勢の悪さやだらしない所作で
部下の心は離れていく
あなたは毎日、自分が立っている姿を全身鏡でチェックしていますか? 自分の座り方や歩き方を意識していますか? もし「そんなことはリーダーとしての行動に関係ない」と考えるなら、あなたはリーダーとして無防備だと言わざるを得ません。なぜなら、部下がリーダーを評価するときに、まず見るのは姿勢と身のこなしだからです。
なぜ姿勢と身のこなしが評価の対象になるのでしょうか。それは部下が無意識に、「年を取ったら自分もこうなるのか」と未来の自分をリーダーに重ねているからです。もしリーダーが、背中を丸めて立っていたら? 腹を突き出してだらだらと歩いていたらどうでしょうか。電車の中で、足を広げて投げ出すようにして座っていたら? 「この人のようにはなりたくないな」と部下は感じ、リーダーの話を真剣に聴く気が失せてしまいます。クセのある姿勢と身のこなしは、リーダーにとって大きなマイナスとなるのです。
すっきりした立ち居振る舞いは
日々の鍛錬からつくられる
姿勢が悪いのは、体幹が鍛えられていない証拠です。だらだら歩きをしてしまうのは、体力が落ちていることが一因。足を投げ出して座るのは、身体が硬いためです。つまり正しい姿勢や座り方、歩き方をするには、普段から心がけて身体を鍛える必要があるのです。信号を待つとき。ランチを終えて会社に戻るとき。取引先に向かう電車の中。自分がどんな所作をしているかを意識してみましょう。そして、弱っている部分をトレーニングで補強するのです。
ただし、鍛錬だけでは不十分です。例えばフィットネスクラブでカウンセリングを受けるなどしてトレーニングを続ければ、きちんとした所作を支える筋肉がつき、柔軟性も高まります。そのため、「自分としてはまあまあ」というレベルに近づくことはできます。
しかし、それはあくまで自己基準です。例えばラグジュアリーホテルへ出かけ、立ち方も歩き方も颯爽としたビジネスマンを目にすれば、「自分の姿勢では恥ずかしいな」と感じるはずです。一流の所作にふれる機会をつくり、自己満足に陥らず自分を磨き続けましょう。
中谷 彰宏(Nakatani Akihiro)
早稲田大学第一文学部演劇科卒業。博報堂でCMプランナーとして活躍ののち、91年に独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。ビジネス・恋愛・教育・自己啓発など多彩なテーマで執筆活動を行い、多くのベストセラー・ロングセラーを出版。また、「中谷塾」を主宰し、一流のリーダーをめざすビジネスマンに向けて全国でワークショップや講演会を行っている。『なぜあのリーダーに人はついていくのか』(ダイヤモンド社)、『部下をイキイキさせるリーダーの技術』(リベラル社)など著書は1000冊を超える。 【中谷彰宏公式サイト】