HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典「BCP」
Business Continuity Plan(ビジネス・コンティニュイティ・プラン)の略。自然災害やシステム障害などの緊急事態の際に、企業が事業を継続するための計画のことを指します。
例えば、自然災害発生時の備蓄、緊急対策本部の設置、非常用電源・通信の確保などが挙げられます。また、感染症発生時などのオフィス運用ルールを定めることも有効です。
BCPを適切に実行するには、平常時から事業継続についての検討・議論を進めておく必要があります。事業の中断による被害を最小限におさえる経営マネジメント全般は、BCM(Business Continuity Management)と呼ばれ、BCPと区別されています。
地震は、事業の継続を脅かす大きな要因のひとつ。東日本大震災や熊本地震など、地震による被害が相次いでいる近年、オフィスでの地震対策がかつてないほど注目されています。
では実際に地震が起きたときには、どう対処すればいいのでしょう。
まずは、身の安全を守ること。万が一に備えて、普段から収納庫の上や通路にはモノを置かない、机の下にスペースを確保する、キャスター付きの家具はキャスターをロックしておく、など身の回りでできることはたくさんあります。
地震発生直後の対応も重要です。初期救護用品は、日常で使用しないため地下倉庫などに配置しがちですが、緊急時に担当者しか場所を知らない...といったことがないように、自分たちでも場所を確認しておくことが大切です。
そして、事業継続のための対応。たとえオフィス内で対策が万全だったとしても、自宅が被災した、交通インフラが機能しないなど、出社できない可能性もあります。代替手段として、出勤しなくても業務ができるテレワークへの準備や事業継続について普段からコミュニケーションをとっておく必要があると言えるでしょう。
近年では、"日常時"と"非常時"を切り離すのではなく、連続しているものとして捉える「フェーズフリー」発想をオフィス構築に取り入れる動きも見られます。オフィス家具選びやオフィスの動線、収納計画など、いつ起こるかもわからない防災のために特別なものを用意するのではなく、「日常時に使用しているものが非常時にも役立つ」「非常時に役立つものが日常時にも活用される」というフェーズフリー発想は企業のBCP対応力の底上げにつながる打ち手と言えます。
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