HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典 「バイラルマーケティング」
公開日:2025.1. 7
執筆:コクヨコラム編集部
「バイラルマーケティング」とは、主にSNSやメールなどでのクチコミを通し、商品やサービスの情報を不特定多数に拡散するマーケティング手法です。「バイラル(viral)」とは、「ウィルスの、ウィルス性の」という意味で、ウィルスに感染するように人から人へ情報が広まる様子に由来します。
バイラルマーケティングは、魅力的なものを周りに共有したいという人間の心理を活用し、企業が介入せずに「自然に」情報を拡散させることが特徴です。拡散されるコンテンツは、バイラルコンテンツと呼ばれます。
一方で、「意図的・人為的に」企業が介入し、話題や注目を集めるために「バズる」状態を狙う手法は「バズマーケティング」といいます。
近年は、インターネットやSNSの普及により、以前と比べ情報に触れる機会が増えただけでなく、短期間で迅速に情報が広まるため、バイラルマーケティングを活用する企業が増えています。
<手法>
・一次的バイラルマーケティング
消費者が自発的に共有することで拡散を狙う手法。誰かに伝えたり、試したくなるようなコンテンツ作りや「SNSで共有する」などのボタンを設置など、媒体への工夫も求められる。
・二次的バイラルマーケティング
消費者が共有・拡散することにメリットを付与する手法。シェアやフォロー、ハッシュタグ付き投稿でプレゼント、など特典を付けて拡散することを狙う。
・埋め込み
アプリやサービス利用時に広告や宣伝が表示される手法。消費者がサービス使用すればするほど表示回数が増えるが、ユーザーストレスにつながる可能性もある。
<バイラルマーケティングに使われる媒体・コンテンツ>
・バイラルコンテンツ
拡散され話題になっているコンテンツ(サイト、記事、投稿、動画、画像など)。
例:チャレンジ動画など真似して投稿したくなる消費者巻き込み型コンテンツ
・バイラル広告
拡散され口コミなどで話題になることを狙い制作された広告。
例:ただ商品PRをするのではなく、話題性のある動画など
・バイラルメディア
SNS(Instagram、TikTok、X、facebook、Youtube)などで話題になったバイラルコンテンツやテーマを発信するメディア。
例:「Buzfeed」やいわゆる「まとめサイト」など
・低コスト
消費者が自発的に商品やサービスの情報を拡散するため、広告費が抑えられる。
・広範囲なアプローチ
自然なクチコミ拡散で、広範囲で不特定多数の消費者へアプローチが期待できる。
・ブランド認知度の向上
コンテンツの拡散を通して、企業やブランド認知度の向上が期待でき、将来的に売上増加にもつながる可能性がある。
・訴求力が高い
企業主体ではなく消費者が商品やサービスについての魅力を共有するため、訴求力が高く共感や信頼が得られやすい。
■バイラルマーケティングの注意点
・結果予測が難しい・再現性を得にくい
SNSはコンテンツ拡散のコントロールが容易でないため、効果や成功の再現を予測するのが難しい。
・企業やブランドの信頼度の低下
ネガティブな情報や不適切なコンテンツにより、企業やブランドに対するイメージに悪影響を及ぼす恐れがある。
バイラルマーケティングを通して成功を得るには、「シェアしたい」と共感しやすく、感動や喜び、ユーモアなどの要素が含まれたポジティブなコンテンツを提供することが大切です。ターゲットとなる消費者のニーズや好み、行動パターンを分析し、適切なタイミングで計画的に投稿することで、消費者の心を掴むことができるでしょう。
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