HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典 「コンテンツマーケティング」
公開日:2024.12.13
執筆:コクヨコラム編集部
「コンテンツマーケティング」とは、役立つコンテンツを継続的に提供することで潜在・既存顧客とのコミュニケーションを創出し、信頼を構築していくマーケティング手法です。短期的な売上増加だけでなく、最終的に自社のファンを獲得することを目的としています。
コンテンツの形態はオンライン・オフライン問わず多様化しており、ブログやオウンドメディア記事、会報誌など文字ベースのものからエンターテインメント要素のある動画、セミナーや説明会など参加型のものまで様々です。
インターネットやスマートフォンの普及、発信者の増加で情報は飽和状態にあります。さらに発信メディアも多様化し、従来の一方的に売り込む広告だけでは、顧客に情報が届きにくい状況にあります。
また近年は購入前に情報収集する人も多く、顧客が知りたい情報の有無が購入に影響することから、広告に代わる顧客接点の創出という意味でも、コンテンツマーケティングが注目されています。
・目的:顧客との信頼関係の構築、関係の維持
・特徴:企業が発信したい内容だけではなく、顧客が興味を持つ・必要とする情報を発信する
・傾向:SNSなどライトな情報・短期的な発信が増加したことで、コラム記事など情報が多い良質なコンテンツの価値が見直されている
―オンライン
・テキスト:コラムやブログ記事、メールマガジン
・動画:事例セミナー、使用法や活用法、解説動画
・資料:ダウンロードして使えるお役立ち資料(ホワイトペーパー)
―オフライン
・活字:会報誌、ポスターやポップなどの掲示物
・体験会、レッスン、セミナー、ワークショップ、ショーケース、ポップアップストア
・広告費を軽減できる
コンテンツ制作費がかかることもあるが、自社サイトやブログなどのオウンドメディアを活用すれば、費用を抑えることができる。
・顧客ロイヤリティを高める
価値のあるコンテンツを提供し続けることで、会社や商品、サービスに対する信頼・親密度が上がり、ファンを増やすことができる。
・コンテンツが資産になる
一度掲載したオンラインコンテンツはWEB上に半永久的に残り、それらの有益なコンテンツが蓄積することで掲載サイト自体も高評価を得ることができ、SEO(検索エンジン最適化)対策にも有効である。また、制作したコンテンツの形態や媒体をアレンジすることで、他の用途に活用することもできる。
・ソーシャルメディアとの相性が良い
良質で有益なコンテンツは、SNSをはじめとするソーシャルメディアでシェアされ、拡散が期待できるので、広範囲に情報を届けることができる。
・デメリット:即効性は高くない
・成功ポイント:実施前に(効果が出る期間を含めて)向き不向きの判断
効果が出るまで最低6ヶ月~1年ほどの時間がかかるため、短期の成果を狙うには不向きです。目的や実施期間に合っているか確認し、どうしても実施したい場合は他の手法と併用がよいでしょう。
・デメリット:継続的な掲載が必須、そのための企画力や制作期間が必要
・成功ポイント:運営・制作体制、掲載計画をたててから進める
コンテンツは継続的に発信する必要があり、制作期間も見込んだ運営計画が必要です。
更新の滞りは印象だけでなく効果にも影響するため、立ち上げ時はある程度コンテンツがたまった状態で公開するなど、逆算した準備が必要でしょう。
・デメリット:製品や本来の情報と離れる、散漫になりやすい
・成功ポイント:方針やターゲット、カスタマージャーニーを整理・設定する
消費者が求める有益な情報を発信するのが特徴ではありますが、企画化して散漫になってしまうことがあります。見る人は誰か、どの段階で見るか、どう行動してほしいかなどを整理し、コンテンツの位置付けや役割を固めましょう。
近年コンテンツマーケティングをよく目にするため、気軽に挑戦してみたくなりますが、継続と中長期的な視点での計画と評価基準が成功のコツです。成果を高めたい場合は、複数のコンテンツを組み合わせて実施したり、他のマーケティング戦略と併せて行うと効果的です。また、社内での継続的な作業が難しい場合は、外注を利用するなど、効率的に遂行することで、途中で中断せず長期的に取り組むことができるでしょう。
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