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大熊インキュベーションセンター
旧小学校のコンバージョンにより研究開発や事業化を支援する企業支援拠点を開設
- Point1
- インキュベーション
- Point2
- 地域交流
- Point3
- コンバージョン
名称大熊インキュベーションセンター
- 2022/07
- 2,733㎡
- ---人
- 約1万人
- 改築
事例詳細
大熊インキュベーションセンターは、福島県双葉郡大熊町が令和4年7月に新たに開設したインキュベーション施設です。次世代サービスや産業の開発を目指す事業者の起業拠点として近接する中央産業拠点との連携を図ることを目指しており、シェアオフィスやコワーキングスペースの入居者と町民の交流の場としても利用されます。
1階には起業準備を行う入居者やプロジェクトチームなどが利用できるフリーアドレスのコワーキングスペースや地域住民との交流の場としても活用される集会所、2階には大熊町で事業を行う事業者向け貸事務所やシェアオフィスなどを整備。セミナー等で利用できる会議室は学校の雰囲気が残る普通教室を家具を含めてそのまま使うなど、旧小学校らしさも残しています。
コワーキングスペースでは、入居者同士のコミュニケーションや情報共有が課題となります。コクヨは、空間設計・家具提案を通じて、入居者や利用者が様々な情報を取り込むことができ、自然な交流が生まれる発想の場にふさわしい空間づくりを提案。オープンイノベーションを具現化する多様な場づくりの実現を全面的に支援しました。
※対象人数:オフィス、シェアオフィス等 120名/会議室等 162名
ご担当者の声
大熊町は、東日本大震災に伴う原子力発電所の事故の影響を受け全町民が長期に及ぶ避難生活を強いられました。帰還困難区域等に指定された町は、人が住めなくなり生活の場や雇用の場が失われました。震災から8年以上経過した2019年4月に一部の地域で避難指示が解除され震災後初めて町内に人が住めるようになりました。帰還者の生活を支えるためにも町は、早期に雇用の場を創る必要がありました。一般的な企業誘致も行いましたが、新しい基幹産業を創り出すために、大熊町を実証・実装の場として自社の事業を成長させたい、大熊町の抱える課題を解決したいと考える企業や起業家を呼び込み、共創し合うための場所として大熊インキュベーションセンターを準備しました。
場所の検討においては、町民にとって思い入れのある施設であることを一番に考えました。旧大野小学校の校門には「希望がある. 夢がある. だから めあてをもって努力する」との標語が掲げてあり、大熊インキュベーションセンターの目指す姿と合致していました。建設から40年が経過した校舎でしたが、新しい場を創ると同時に町民が懐かしむ場として蘇らせることを目標に改修を行いました。その甲斐もあり現在は、起業家や企業だけでなく町民も訪れる交流の場にもなっております。
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福島県双葉郡大熊町
企画調整課
菅原 祐樹氏
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事例写真一覧
1F コワーキングスペース
チームコミュニケーションと個人の集中作業を両立できるよう、ブーメラン天板を採用。壁面収納は書籍や企業サービス情報を収納する他、成果物・商品などを展示することで利用者間のコミュニケーション促進をねらう。
1F コワーキングスペース
ソファー席の背面にハイカウンターを設置することで、自然な交流を促す。
1F コワーキングスペース
ガラスパーティションで仕切ることで飛沫を防止し、感染対策と対面でのコミュニケーションを両立できるワークポッド1on1タイプを壁面に設置。
1F 集会室
喫茶店のような雰囲気の町民開放エリア。カフェやイベントなど多目的に使えるよう、可動性のある家具やフラップ式のテーブルを採用。キッチンを兼ねたDAYS OFFICEビッグカウンターで利用者間のコミュニケーションの活性化を促す。
1F 集会室
「KATARIBA」と名付けられたコーナー。イベントではひな壇としても利用できるDAYS OFFICEシリーズのバンクソファを採用。
2F シェアオフィス
1人当たりの作業スペースを広く確保した席を配置し、集中作業環境を実現。窓側にはリラックスしながらワークができるソファー席を設けるなど、活動内容や気分に応じて席を選べるよう工夫。
2F シェアオフィス
ミドルテーブルとハイテーブルを組み合わせるなど、多様なコミュニケーションスタイルに対応。
2F コワーキングスペース
ウェルビーイングの視点から、電動昇降デスク<シークエンス>やフェイクグリーンを取り入れたパーティション<パティオ>を採用。
2F 貸オフィス
1・2Fは元々の普通教室を半分に区切って小会議室とオフィスとコワーキングスペースにコンバージョン。貸しオフィスは大熊町や福島県で事業を行う事業者が利用。レイアウト変更がしやすいようにキャスター付きテーブルを採用。