タイムマネジメント
2016.12.16
細切れ業務でアウトプットの質を落としていませんか?
タイムマネジメント6:集中できる環境はツールとチームでつくる
周囲からの干渉・情報を遮断し、
まとまった「集中タイム」を手にせよ!
集中して仕事をする予定だったのに、電話やメール、上司に頼まれた急な仕事、同僚や部下からのちょっとした相談...と細々としたことに対応しているうちに、あっという間に時間が過ぎていた...そんな経験は誰にでもあるはずです。思うように進まないイライラが募り、ストレスフルですよね。細切れの時間では思考が分断されるため効率が悪く、長時間労働の原因にもなりかねません。
実は一日のスケジューリングを立てる上で、集中するためのまとまった時間を確保することを意外としていない人は多いものです。事務処理なら1時間、企画書づくりなら2時間などタスクによって要する時間は異なりますが、重要な案件に取り組むときはとくにまとまった「集中タイム」が必要です。「今ここ」にぐっと意識を集中させることで、時間の質が格段に上がります。
まずは、集中の邪魔者を遮断することを考えましょう。手っ取り早いのは、話しかけられないように自分のデスクを離れてしまうこと。残業削減に取り組む企業では「集中部屋」「集中デスク」などを設置しているところもありますが、そうでない環境の場合は、何時から何時までは集中タイムと決め、周囲にひと言断って、空いているミーティングスペースなどに移動してしまいましょう。許されるのであればオフィスよりカフェの方が考えごとに没頭しやすいという人は社外に出てしまうのもいいでしょう。
実はこのカフェなどのザワザワとした空間の音というのは意外にも集中する効果があるのです。脳が言葉として認識しにくい音というのは逆に集中力を高めると言われています。雨の音や川のせせらぎといった音源を聴きながら仕事をすると集中しやすいので試してみてください。
また「何分で終わらせる!」と自分で自分を追い込みたいときは、ストップウォッチのカウントダウン機能を使ってみるという方法も。
このように自分が集中できる「勝負場所」や「勝負ツール」を持っておくと、いざ集中したいときに便利です。
また「IT断食」もおすすめです。メールが届くと気になるものですし、SNSなどのサイトをつい見てしまうという人もいるでしょう。メールチェックは1日3〜4回などと、チェックのタイミングを決めておき、それ以外の時間帯はメールのアプリケーションをオフにしてみましょう。 SNSなどもつい見てしまうという方は閲覧時間を制限できるアプリケーションがあります。試してみてください。
私の場合は、重要なメールは午前中に来ることが多いので、午前中はメールアプリは立ち上げておきますが、午後は集中タイムとし、夕方まではメールアプリをなるべくオフにするようにしています。重要案件は対応しますが、それほど緊急度の高くないメールの返信は夕方にまとめて行うなど、メリハリを持って行うことで、考えるためのまとまった時間を確保するようにしています。
小倉 環(Ogura Tamaki)
大手流通会社にて広報を経験後、人事・採用メディアのコンサルティングおよび転職支援に従事したのちに株式会社ハーモニーワークスを設立。専門はワークライフバランスと若年者および女性のキャリア支援。ワークライフバランスの知識を活かし、「ワークライフシナジー」につながる個人・組織の生産性アップと働き方を見直す時間の使い方を企業向け研修で提唱し、好評を得ている。