仕事のプロ
聴覚障がい者の社会参加のパラダイムを変える
企業向け「無言語コミュニケーション研修」とは?
聴覚障がい者が講師を務める無言語コミュニケーション研修プログラム『DENSHIN(デンシン)』を提供する(株)Silent Voice(サイレントボイス)。2014年に創業し、2016年に法人化した新しい会社だが、法人契約をするクライアントは大手企業をはじめ60社にも上る。2017年には同名のNPO法人も立ち上げ、株式会社とNPOという2つの事業活動を通して、「聴覚障がい者の社会参加のパラダイムを変える」という挑戦を続けている。創業から現在までの道のりや事業内容、ビジョンについて、同社取締役でDENSHIN事業部責任者の桜井夏輝氏に伺った。
聴覚障がい者を取り巻く環境の厳しさを
目の当たりにし、起業を決意
そこで尾中氏が声をかけたのが、現在、(株)SilentVoiceで取締役・DENSHIN事業部責任者を務める桜井夏輝氏だ。2人は、大学の新聞部の先輩・後輩の関係。学生時代から「尾中さんのアイデアは外れがない」と感じていた桜井氏は、『おもしろそう』と一緒に事業を始めることを即決。「直感的に、いいな、やりたいなと思った。たとえ失敗してもネタになるだろうから、損のない選択肢だった」と、桜井氏は当時を振り返る。
コミュニケーションにおいて大切なのは、
「スキル」ではなく「マインド」
株式会社Silent Voice
2014年創業、2016年法人化。聴覚障がい者の活躍の場を増やす取り組みとして、無言語コミュニケーション研修プログラム「DENSHIN(デンシン)」、インクルーシブマネジメントコンサルティングなどの事業を手がける。社員には聴者も聴覚障がい者も混在。手話に限らずさまざまな手段でコミュニケーションを取り合う。代表取締役の尾中友哉氏が「みんなの夢アワード8」(2018年)や「第32回人間力大賞 内閣総理大臣奨励賞」でグランプリを受賞するなど、その活動は社会的にも周知・評価されている。
DENSHIN
株式会社Silent Voiceが提供する無言語コミュニケーション研修プログラム。聞こえないからこそ発達した能力を活かし、聴覚障がい者が講師を務める。言葉を介さずに表情やジェスチャーだけでコミュニケーションをとるワークショップを中心に、気づきの言語化、整理、共有を行う。企業からのニーズも高く、法人契約は大手企業をはじめ60社にも上る。