2024.2. 1[ 働き方 ]

働き方用語辞典
「2024年問題」

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働き方用語辞典 「2024年問題」 働き方用語辞典 「2024年問題」

2024年問題

2024年4月より、物流・運送業界などの「自動車運転業務」における
労働時間の規制が強化されることにより発生する問題

「2024年問題」とは、働き方改革法案によって2024年4月1日以降、時間外労働時間が年960時間に制限されることにより発生する、特に物流・運送業界などの「自動車運転業務」の諸問題を指します。今回の施行により、物流・運送業界の働き方だけでなく、サプライチェーン全体、消費者の購買行動にも影響を与えることが懸念されてされています。

2024年問題の背景には、近年のEコマース(電子商取引)の急成長による物流量の増加と、物流・運送業界の人手不足が重なったことによる長時間労働問題の深刻化があります。 このような過酷な労働環境の改善を図るため、時間外労働を年960時間までに制限されることになりました。

働き方改革関連法に伴う労働基準法の改正では、大企業は2019年4月から、中小企業は2020年4月から、時間外労働時間を月45時間、年間360時間と制限が段階的に適用されてきました。
一方で、トラックやバス、タクシーなどの自動車運転業務は労働上限時間との差が大きいことなどから、2024年3月までの猶予期間が設けられました。

■「2024年問題」がおよぼす影響

― 運送・物流業界

  • ・労働時間の短縮により、配送できる荷物量が減少し、物流の停滞が起こる
  • ・荷物量が減ることで、会社の売上・利益が低下する
  • ・労働時間の短縮を補う人員補填や人材確保のための賃金引き上げなどで、人件費率が上昇する
  • ・時間外手当の減少により、ドライバーの収入が減少する
  • ・収入減少により、ドライバーが離職し人手不足につながる

― 一般消費者

  • ・物流・運送業界の人件費の引き上げなどにより、配送料金が値上がりする恐れがある
  • ・労働時間の減少や人手不足により、配送日数や時間が以前よりかかる上、、時間指定や再配達などのサービスが有料化する可能性がある

働き方改革関連法の運送・物流における労働基準法の施行により、時間外手当の増額や休暇制度の整備など、ドライ―バーが働きやすい環境づくりと、社内規定の改善が必要となります。これからは、業界問わず「ワーク・ライフ・バランス」が整ったより充実した生活の実現が期待されます。

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