HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典 「ホワイトハラスメント」
「ホワイトハラスメント」とは、上司や先輩が部下や後輩、同僚に対して、仕事の負荷をかけないようにと過剰に気を遣って仕事や指示を与えないことで、結果的に精神的な負担を与え、成長の機会を奪う行為を言います。略して「ホワハラ」と呼ばれます。
ホワイトハラスメントという言葉は、あるドラマをきっかけに話題となりました。部下に対して、「私がやっておく」「残業はしなくてもいい」と言ったことで、「適切な指導が受けられないのは、ホワハラだ」と、部下が不満を表したシーンで登場します。
2020年の労働施策総合推進法の改正法「パワハラ防止法」の施行に伴い、パワハラやコンプライアンスへの意識が高まりました。一方で、上司や先輩が部下に対して遠慮しすぎることで、意思疎通や関係が希薄になり、結果としてホワイトハラスメント発生しやすくなっていると考えられます。
・難しい・大変だからと本来の業務以外の簡単な事務仕事をさせる
・聞いているだけで大変だろうと思い、メンバーであっても該当会議に参加しなくていいと言う
・休日開催の会社の行事は大変だから参加しなくてもいいと言う
・傷つくかもと配慮し、ミスや遅刻をしても注意しない
・業務のやり方を指導しない
ホワイトハラスメントは、パワーハラスメントの「過小な要求」に該当し、ハラスメントとして捉えることができます。過小な要求とは、業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないことを指します。
厚生労働省による職場におけるパワーハラスメントの定義は以下の通りです。
1.「優越的な関係を背景とした言動」であって
2.「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」により
3.「労働者の就業環境が害されるもの」
また、パワーハラスメントには、6つの類型があります。
・精神的な攻撃
・身体的な攻撃
・過大な要求
・過小な要求
・人間関係からの切り離し
・個の侵害
配慮や気遣いのつもりでも、意図せずホワイトハラスメントになってしまうこともあります。また、伝え方を誤るとガスライティングのように、相手の思考にも影響がおよび、成長実感のないパープル企業として捉えられたり、離職につながることもあり得ます。
ホワイトハラスメント予防のためには、しっかり指導・サポートすることも大切ですが、教えてもらう側も、はっきりと自分の意見や希望を伝える姿勢が必要です。そのために、普段から話しやすい環境づくりはもちろん、人員配置や適性などを踏まえたマネジメント面でのアプローチも有効でしょう。
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