ロジカルシンキング
2016.05.12
あなたの話、ヌケてます! モレてます!
ロジカルシンキング4:ミーシーで上司に指摘されない話をつくる
ミーシーを
うまくビジネスにつなげよう
何かの要素をミーシーで分類しようとしたときに注意してほしいことがあります。それはおなじ要素であったとしても、さまざまな切り口で分類することができるということです。例えば、営業活動で「顧客」をミーシーで分類使用とした場合を考えてみましょう。
地域別:北海道・東北・関東
業種別:食品・電気・通信
規模別:100人未満・100〜299人・300〜999人
取引実績別:取引経験なし・取引休眠中・取引継続中
顧客の業績:好調・横ばい・不調
いかがでしょうか。どの切り口で分けると良いかと言えば、例えば、全国の営業マンの配置を考えるなら「地域別」で、営業用の提案パンフレットを作るなら「取引実績」で分けると良いかもしれません。
同じビジネスを長くやっていると、使い古された一般的な切り口で整理しがちですが、新しい切り口で分類すれば、とるべき戦略の違いが明確にすることもできます。
では、最後に。ミーシーは、どのように表せば良いのでしょうか。ネット通販会社がユーザーを分類する場合を例に説明してみましょう。
1. それぞれを四角に切って別々に表現
表現方法としてわかりやすいのは四角を書いて、その中を切り分けていく方法です。
2. ツリーで表現する(性別と利用頻度)
切り口が多い場合は、ツリーを使った表現がオススメです。重要な切り口をはじめのほうに配置して、大分類・中分類・小分類で分けることができます。ツリー状なので、途中で分け方を変えることもできます。
3. マトリックスで表現する(性別と年齢)
最後にマトリックスによる分解です。縦軸と横軸に項目を入れて表現するので、構造がシンプルで、ひと目でわかりやすくなります。分類する数は2×2の4マスから多くても3×3の9マス程度までが良いでしょう。それ以上細くなると、複雑になりすぎる欠点があります。
ミーシーの表現方法が異なれば、理解のしやすさも変わります。伝えたいことを意識して、どのように表現するかが大切です。ビジネスの会話や提案、調査などに、ミーシーをうまく活用してみませんか。
下地 寛也(Shimoji Kanya)
コクヨ㈱入社後、行動と環境(創造性、コミュニケーション、場のあり方等)に関する研究・分析を担当。2003年より、クライアントの企業変革のコンサルティングや研修コンテンツ企画を担当する。著書『コクヨの3ステップ会議術』(中経出版)、『コクヨの1分間プレゼンテーション』(中経出版)、『コクヨの5ステップ ロジカルシンキング』(中経出版)、『コクヨの「3秒で選び、2秒で決める」思考術』(中経出版)、『コクヨのコミュニケーション仕事術』(総合法令出版)