リサーチ
2016.08.31
優秀な人材の獲得は面接官で決まる!
即入社したくなる決め手は面接官の人柄にあり
面接をきっかけに「この会社で働きたい」と思った経験がある転職希望者は67%。転職希望者にとって、その会社で接する初めての人である面接官はその会社の印象に大きく影響する。
面接はその会社のことを知る一番の機会だ。面接時の印象で「入社する意欲」が決まってしまうことも多い。エン・ジャパン株式会社が2016年4月に自社の転職サイト「エン転職」利用者を対象に実施した調査では、面接を受けて「入社したい」と思ったことがあると答えた人は67%。逆に「入社したくない」と思ったことがある人は84%であるという結果が出ている。その理由のトップは両者とも「面接官の人柄・印象」だという。
「入社したい」と思ったことがある面接では、「正直に、本音で、自社の課題まで話をしてくれた」、「面接官が話しやすい雰囲気を作ってくれた」、「人として、誠実な対応をしてくれた」という点がポジティブ面として挙げられた。
「具体的な課題と、実際に現場が抱えている問題点と到達すべき目標を、現場の方々から聞かせてもらえた」という正直さ、「面接官のヒアリングの姿勢がとても丁寧で、面接官への質問にも真摯に答えてくれた」という誠実さが、「誠実な会社、企業」の印象を与えているのだろう。
一方、「入社したくない」と思ったことがある面接では、肘をついたり、仰け反りながら話すなど「面接官のマナーが悪い」、上から目線での質問に対する受け答えや業務と関係ないのに身体的特徴を指摘されるなど「面接官の不快な態度・言動」が理由に挙がった。中には「面接官が遅刻、不在」などというとんでもないものもあった。
面接官の態度以外の「入社したくなる」要素としては、「仕事への興味がより高まった」「職場の雰囲気が良かった」が2位、3位と続く。仕事内容と職場環境も、総合的に転職希望者の判断の対象にされていることが分かる。
誠実さ、正直さを企業に求めている転職希望者は多い。転職希望者と企業をつなぐ役割である面接官の対応にも、誠実さ、正直さが求められる。面接がきっかけで、優秀な人材に逃げられてしまう可能性も十分あり得るのだ。企業の顔となる以上、面接での対応で人が集まるかそうでないかが決まってしまうことを、面接官となる人は自覚しておいた方がよさそうだ。
(出典)エン・ジャパン株式会社プレスリリース「転職希望者の5人に4人が “ブラック面接”の経験あり。面接の印象を左右するのは『面接官の人柄と印象』。」(2 0 1 6年5月23日)をもとに作成