タイムマネジメント
2016.09.30
スケジュールを立てて、満足していませんか?
タイムマネジメント3:成果を上げるスケジュール作成とは
そのタスク、本当に必要!?
「劣後順位」で«今日やること»を手放す勇気を!
1日のスケジュールを作成する際には、まずはその日にやるつもりのタスクを書き出し、優先順位をつけていく...という方が多いのではないでしょうか。
優先順位をつけるというのは、時間管理の鉄則でもありますが、その前にやらなければならないことがあります。それは"やらないこと"を決める「劣後順位」をつけることなのです。たとえば10個やらなければならないことがあったら、1から10のうちの「大事でないこと」「成果の出ないこと」を見極め、手放してみてください。そこで初めて残りの「本当に大事なこと」に集中して時間をかけることができるのです。
惰性や習慣で続けている削減可能な業務はありませんか?
タスクを片っ端から片づける前に、抱えている業務の「劣後順位付け」を心がけてください。
業務の目的・目標を常に意識し、
時間と品質レベルの見積りを立てる
こうして絞った「今日中にやるべきタスク」について、時間と品質レベルの見積りを立てます。これを決める際に重要なのが、そのタスクの目的・目標です。目的や目標は定量的な結果に限らず、中長期的な顧客満足、組織貢献(部下育成、チーム力の向上)など、人と人との関係性の向上にも着目しましょう。
たとえば社内向けの議事録であれば、チーム内での情報共有が目的であり、品質よりもスピードが優先されるでしょう。そのとき、議事録のファイル名を標準化したり、読みやすさ、共有方法、声がけなどに気を配ることで、結果としてチーム全体の生産性が向上します。
一方、クライアント向けの営業提案書であれば顧客満足やビジネスの拡大が目的ですから、高い品質が求められます。こういう場合は個々に持っている成功事例やノウハウを共有することでチーム力向上につながります。
「何が目的・目標なのか」を常に考えるクセをつけ、業務タスクと合わせてメモしておくなど、手帳やスケジュールにも落とし込んでいきましょう。時間と品質レベルを意識しつつ、どのタスクにどれくらいの時間、具体的に何時から何時までを費やすかを決め、すでに入っている動かせない予定(社内会議やクライアントとの約束など)も考慮し、1日のスケジュールを組んでいきます。まとまった時間が必要なタスクなのか、細切れ時間で進められるタスクなのかなど、タスクの内容によっても組み方は変わってくるでしょう。
小倉 環(Ogura Tamaki)
大手流通会社にて広報を経験後、人事・採用メディアのコンサルティングおよび転職支援に従事したのちに株式会社ハーモニーワークスを設立。専門はワークライフバランスと若年者および女性のキャリア支援。ワークライフバランスの知識を活かし、「ワークライフシナジー」につながる個人・組織の生産性アップと働き方を見直す時間の使い方を企業向け研修で提唱し、好評を得ている。