ロジカルシンキング
2017.07.12
「なるほど!」と思わせる結論のまとめ方
ロジカルシンキング7:論点を見極め、自分の考えを整理する
ビジネスシーンにありがち!
ダメな結論あるある
「結論を聞いても、なんだかピンとこない」。そんなときは結論と論点がズレているかもしれません。ビジネスの場では、次のようなやりとりがよく見られます。
(論点)「なぜ、商品に対するクレームが増えているんだ?」
(結論)「すぐに対処します」
論点ではクレームが増えている「原因」を聞いているのに、結論では「解決」について述べています。こうしたズレが生じないよう、論点と結論が合っているか、常に意識することが重要です。迷ったときは、論点と結論を英語に置き換えると、両者にズレがないか気づくことができます。
もうひとつ、多くの人が陥るダメな結論は、当たり前すぎて何も示唆していないパターン。次のやりとりも、ビジネスシーンにありがちです。
(論点)「赤字を抜け出すために、まずやることは?」
(結論)「全員で頑張るしかない!」
この結論では概念が大きすぎて、とらえどころがありません。このような言葉をビックワードとい言います。「皆で頑張ろう!」「全力で取り組むことが大切です」といった言葉は間違ってはいませんが、具体的ではなくどうして良いかわかりません。
たとえば「見込み顧客の絞り込みに取り組むべきです」など、具体的な結論が必要です。
このように結論を組み立てるポイントをしっかりおさえることで、聞き手に「なるほど!」と思わせる的確な答えが導かれるのです。
下地 寛也(Shimoji Kanya)
コクヨ㈱入社後、行動と環境(創造性、コミュニケーション、場のあり方等)に関する研究・分析を担当。2003年より、クライアントの企業変革のコンサルティングや研修コンテンツ企画を担当する。著書『コクヨの3ステップ会議術』(中経出版)、『コクヨの1分間プレゼンテーション』(中経出版)、『コクヨの5ステップ ロジカルシンキング』(中経出版)、『コクヨの「3秒で選び、2秒で決める」思考術』(中経出版)、『コクヨのコミュニケーション仕事術』(総合法令出版)