チェックワード
2019.05.13
定番の「申し訳ありません」に加え シーンに応じた表現を
本日のチェックワード 80「謝罪するとき」
言い訳をせずに相手の気持ちを受け止める
取引先に対して失礼があったときや、過失を責められたときは、基本的には取り繕わずにすぐ謝罪するのが前提です。そのうえで、場面に応じた言葉を選び、より深刻な事態を引き起こすのを防ぎましょう。ここでは謝罪によく使われる4種類の表現を紹介します。
「行き届かないところが多く……」
相手に対して十分な対応ができなかったときなどに便利な表現ですが、言い訳がましい印象を与えることも。使う場面は厳選しましょう。
「ご心配をおかけしました」
相手に心配をかけたときに用いる定番表現で、自分はもちろん上司や部下のことに対して社外の人に伝えるときにも使えます。
「お詫びの申し上げようもありません」
重大な失敗の際に、「謝って済むことではないのはわかっています」という気持ちを伝えたいときに使われやすい言い方。この言葉の後に改めて「申し訳ありません」と言うことで、心から反省している気持ちが伝わりやすくなります。
「一言(いちごん)もありません」
非難されたことをそのまま受け止める表現なので、相手の糾弾が一段落してから口に出しましょう。似た表現として「弁解の余地はありません」などの表現があります。
監修/篠崎 晃一(Shinozaki Koichi)
東京女子大学教授。専門は方言学、社会言語学。『例解新国語辞典』(三省堂)編修代表や、テレビ番組「ワーズハウスへようこそ」(日本テレビ系)の監修など幅広い分野で活躍。『えっ?これっておかしいの!? マンガで気づく間違った日本語』(主婦の友社)など、日本語の誤用に関する著書も多い。