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テレワークを取り入れることで企業や従業員が得られるメリットと、検討から本格運用までの流れ、導入を検討する際の最重要ポイントについて解説します。
①「ワークライフバランスの実現」、②「生産性の向上」、③「人財の確保」、④「事業継続への貢献」、⑤「コストの削減」という5つのメリットがあります。
①の「ワークライフバランスの実現」は、従業員にとって大きなメリットです。テレワークを通じて働く場所の選択肢が増えることによって、従業員はオフィスで長時間過ごす必要がなくなり、仕事と生活のバランスを取りやすくなります。 ②の「生産性の向上」は、テレワーク導入で働く場所がオフィスの外へ拡がることによるメリットです。オフィスに縛られず、自身の業務内容に合わせて働く場所を選ぶこともできるため、従業員はパフォーマンスを最大化できます。従業員一人ひとりの生産性が上がることは、企業にとってもメリットです。 ③の「人財の確保」は、労働人口の減少に頭を抱える企業にとって大きなメリットです。テレワークによって働き方の自由度が上がることで従業員の定着率が上がり、人財の確保につながります。
④の「事業継続への貢献」は企業にとって不可欠です。テレワークを導入しておけば、災害などで通勤が難しくても従業員は自宅などで仕事を進められるので、事業活動をストップさせずに済みます。従業員にとっても、育児や介護、ケガなどで出社できなくてもテレワークで仕事が続けられるメリットがあります。
テレワークによって「オフィスに縛られない働き方」ができるようになれば、まず通勤費を縮小できます。また、テレワークの制度を利用する従業員が増えれば、必ずしも全員分の席を用意する必要がなくなるため、オフィスをスリム化して賃料を下げることもできます。さらに、顧客先から会社へ戻ったりする必要がなくなれば、時間面でのコストダウンも可能です。
「方向性の確定→具体的なICTツールや運用ルールを決定→運用のための環境構築」というステップを経てテレワークの本格運用に至るケースが多いです。ただし、「運用のための環境構築」の後にできれば利用者を絞ってテスト的にテレワークを行う「パイロット運用」の期間を設け、効果検証や不足点の洗い出しを行うことをお勧めします。
ICT環境の整備から、テレワークのための労務管理規則決定まで、幅広い内容が含まれます。特にICT環境整備では、ゼロからツールを揃えようとすると非常にコストがかかるので、テレワークに活用できるツールやシステムが現状でどれだけ揃っているかを洗い出すところから始めるとよいでしょう。
導入前の「目的の明確化」です。「何を目的としたテレワークか」がはっきりしないと、いつの間にか手段である「テレワークを導入すること」自体が目的化してしまう場合もあります。「どんな従業員がテレワークの制度を利用するか」「テレワークでどんな業務を行うか」「どのようなメリットを得たいか」をはっきりさせることで初めて、目的に合うインフラやツール、管理規則などを確定できます。まずは「テレワークを通じて目指す姿」を明確に描くことが大切です。