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ITインフラ・ツールの見直しと再構築
テレワーク導入にあたっては、ITインフラを整えたり、ツール類を揃えたりすることが求められます。円滑なコミュニケーションやセキュリティを担保するために、どのような準備をすればよいかを解説します。
まずテレワークのための基本的なツールとして用意したいのが、モバイルワークができる端末類です。具体的にはノートパソコンやタブレットですね。また、機密情報を保護するために、セキュリティを担保できるITインフラを整えることが必要です。
コミュニケーションのためのツールとして、業務に使うスマートフォンや携帯電話を支給したいところです。テレワーク業務時に個人のスマートフォンや携帯電話を使うとなると、通信費が個人負担になってしまううえに、「この通話はプライベートか業務か」と一つずつ判断しなければなりません。また、テレワークで働くメンバー同士が離れた場所にいてもスムーズにミーティングすることができるよう、TEAMSやSkype、 FACETIMEといった、テレビ会議またはWeb会議を行うためのツールも導入するとよいでしょう。
チームはもちろんですが、テレワークを導入すると従業員同士が直接会う機会が減りがちですので、1対1のコミュニケーションにも活用したいところです。顔を見ながら話すことで、電話やメールだけではわからないさまざまな情報や細かいニュアンスを伝え合うことができます。システムによっては画面にコメントを入力することができる機能もありますので、コミュニケーションの目的や共有したい内容によって、必要な機能をチョイスし、ツールを揃えましょう。
一つはテレビ会議システムです。ただ、会議以外でもフランクなコミュニケーションが必要になったときのために、社内SNSやビジネスチャットでコミュニケーションができるようにしておくとよいですね。
若手の従業員は特に、テレワークをしているときに「電話するほどでもないけれど、細かいことをちょっと上司やリーダーに相談したい」「ツールの使い方を同僚に質問したい」といったニーズを感じることが多いものです。またメールだと、「きちんとした文章を書かなければ」という意識が働くため、小さな迷いがあったとしても相談せず自己判断でテレワーク業務を進めてしまう場合もあります。こんなとき、SNSなどで気軽に、そしてリアルタイムにコミュニケーションができれば、テレワーク中でも心理的負担を感じずに上司にコンタクトできます。コクヨでは企業様のテレワーク導入支援を行う際に、メール・電話に次ぐ第3のコミュニケーション手段として社内SNSやチャットの導入をお勧めしています。具体的な方法としては、TEAMSやSkypeのチャット機能を使ったり、、hangoutsなどのメッセージングアプリでコミュニケーションを行う企業が益々増加しています。
テレワークを行う際のセキュリティ担保に関しては、3つの観点から対策をしていくことが不可欠です。1つは「ITインフラやツール類による対策」です。テレワーク時の情報漏洩を防ぐには、VPN(Virtual Private Network インターネットなどの共用回線を仮想的な専用ネットワークとして利用する技術・サービス)等のITインフラを整えたいところです。2つめは、「運用ルールによる対策」です。「指定されたWi-Fi環境でのみテレワークを行う」「支給されているツール以外は使わない」「画面をのぞき見される恐れがある場所ではテレワークを行わない」といった、テレワークに伴うセキュリティポリシーを共有することが重要です。
「システムによる対策」です。例えば、テレワーク中に万一パソコンが盗難にあっても情報が流出しないよう、パソコンにはデータを残さずサーバやデータセンターにデータを保存するようにしたり、スマートフォンの場合は不正にロック解除しようとするとデータが消えるように設定しておくなど、セキュリティを保護するためのシステムを整えておく必要があります。すでに導入済みのITインフラやツールを確認し、安全にテレワークを行うには何を追加すればよいかを検討していきましょう。