HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典 「カルチャーデック」
公開日:2024.9.24
執筆:コクヨコラム編集部
「カルチャーデック」とは、社員間や組織内で共通の認識を持てることを目的に、企業や組織が何を大切にしているか、哲学や経営理念、行動指針などをまとめた資料です。
企業や組織は、多様な考えや背景、価値観を持った人たちが集まり働く集団ですが、企業理念や何のためにどう行動するのかといった抽象的な概念は、業務や部署、社員個人によって理解や認識にズレが発生しやすくなります。
企業の成長に伴い事業規模や社員数が拡大すると、全社が共通認識を持って行動することは難しくなり、コミュニケーション課題が生じるだけでなくカルチャー不適合による離職にもつながりかねません。
共通の概念や価値観をカルチャーデックとしてまとめ、社内浸透を図ることで、同じ目標を持って業務に臨めるようになり、コミュニケーションの促進や連携強化が期待できます。また、社外にも公開することで、企業文化に共感する人材が集まりやすく採用の際にも有効です。
カルチャーデックを作成するにあたり、主に以下の内容が含まれます。
・ミッション:企業が社会に提供する価値
・ビジョン:企業が掲げる目標や理想
・バリュー:企業が持つ価値観や行動基準
・ポリシー:企業が考える方針や規範
・行動指針:社員に期待する行動や態度
・モチベーションの向上
共通のビジョンや方向性を認識することによって、社員や組織に一体感が生まれるだけでなく、業務の効率が高まりモチベーションの向上が期待できる。
・コミュニケーションの促進
概念や暗黙の了解を明文化することで共通認識が生まれ、社員同士のコミュニケーションが円滑になり、新しい意見やアイデアが出やすい環境につながる。
・新入社員教育への活用
組織の方向性や求める行動指針などを明確にし、理解を促すと共に、既存社員とのズレを防ぐことができる。
・採用マッチング率の向上、離職防止
カルチャーデックを社外に公開することで、採用段階で企業と求人者の仕事観や文化のズレを防げる。マッチング精度が高まり、採用後も組織や業務への満足度向上、離職防止につながる。
カルチャーデックの作成にあたり、まずは社員の声に耳を傾け、問題点などの実態を把握すると良いでしょう。企業の改善点や実現可能な将来像を反映させることで、社員が納得でき実務でも活用できるカルチャーデックを作り上げることができるはずです。
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