HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典 「クォーターライフクライシス」
公開日:2024.10.16
執筆:コクヨコラム編集部
「クォーターライフクライシス」とは、人生の4分の1(クォーター)が過ぎた時期である20代後半から30代前半の時期に、人生や生き方に対して不安や焦り、憂鬱感などを抱えることです。
英語で「Quarter Life Crisis」と表記し、略して「QLC」とも呼ばれます。欧米では以前から浸透していた言葉で、近年日本でも注目されています。
クォーターライフクライシスは、社会生活に慣れてきた頃に、理想と現実のギャップへの違和感や方向性の不安、劣等感、アイデンティの疑問などに悩んだり落ち込んだりする症状が見られます。
その範囲は個人的な生活面に関することだけでなく、仕事や会社でのこと、スキルやキャリアなど、多岐にわたります。
・社会や価値観の多様化、選択肢の増加
以前は、卒業、就職、結婚、住宅購入、子育て、定年退職、とライフステージが比較的画一的であったのに対し、近年は働き方や生き方など、人生の選択肢が増加。自身の選択が正しいのか、将来への悩みや迷いにつながることがある。
・SNSの普及による比較
SNSを通じて、他者の私生活や成功、幸福を目にする機会が増加。自分の生活状況と比べてしまい、劣等感や不満を抱きやすくなる。
・理想と現実のギャップ
20代前半に思い描いていた目標と違った人生を歩んでいる場合、仕事や私生活においてギャップを感じ、人生への不安や焦燥感を引き起こしやすい。
・完璧主義の傾向
「こうありたい」と思う理想と、そうではない現実のギャップに対し、不安や焦りを感じることがある。
・ネガティブな思考
自尊心や低かったり自信感が少ないと物事をネガティブに捉えやすく、他人との違いや自身の選択に疑問や不安を感じてしまうことがある。
・人と比較することが多い
人と比べたり、他人との違い注目することが自己肯定感に影響し、不安や焦りに悩まされやすい。
クォーターライフクライシスは仕事や働き方、キャリアなどに関しても起こり得ます。若手社員が自身のキャリアや人生に悩んで、仕事に集中できないといったケースに対処できるよう、企業はサポートが求められます。
予防や解決策としては、一人で思い悩まず、さまざまな視野を持つ人の意見を聞くことが効果的とされます。オフィス内では先輩や信頼できる人に相談できる体制を作ったり、気軽に話しやすい空間を設けるなどの工夫が効果的です。
働き方・家具・オフィス空間の
最新情報をチェック!