リサーチ
2019.05.22
もはや常識? テレビ会議で変わる働き方
賢く使って効率アップ!テレビ会議のメリットとは
業務の効率化のために多くの企業で導入されているテレビ会議。IT化が進み、特別な設備不要でWEB会議や音声会議等の対応が可能になり、導入のハードルが下がってきていることを実感されている方も多いのではないだろうか? 導入企業や労働者への調査から、テレビ会議の導入によってもたらされるさまざまな効果や働き方の変化が明らかになった。
今回の調査では、アンケートに回答した企業の約半数がテレビ会議を導入していることがわかった。また、モバイル端末の支給、裁量労働制の導入、テレワークを実施している企業の方がテレビ会議を導入している割合が高く、柔軟な働き方への理解が高いことがうかがえる。こうした企業では、社外にいる社員とのやりとりが多いだけに、テレビ会議の活用が求められたのではないだろうか。
テレビ会議の実施効果として挙げられているのは、「移動時間の短縮・効率化」「移動交通費の減少」「出張数の減少」「業務の効率・生産性の向上」など。仕事においてソフト面でもハード面でも「効率化」が進んだと実感されているようだ。さらに、「会議・打ち合わせ時間の短縮・効率化」も48%を超えており、会議そのものが効率化されているのもポイントだ。おそらく、対面の会議よりもメンバーの召集が容易で、情報共有や意思決定をスピーディーに行えることが要因であろう。また、調査結果を見ると導入時に期待していた効果と実際に得られた効果がほぼ呼応しており、制度導入は概ね成功しているといえるのではないだろうか。
また、テレビ会議への参加経験のある人に、今後テレビ会議の拡充希望があるかを尋ねたところ、40%を超える人が拡充してほしいと答えている。その内訳を見ると、3歳未満の子どもをもつ男女が特に多く、子育て世代に需要が高いことがわかる。
さらに、柔軟な働き方を希望する人の方がテレビ会議の拡充を望む傾向が高いことから、今後は社内会議だけでなく、テレワークや在宅勤務中の社員とのコミュニケーションツールとして活用していく必要性が示唆された。労働人口の減少や技術革新に伴い、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方が求められる時代だからこそ、テレビ会議は業務遂行のために欠かせないツールとして定着しつつある。今後は、さらに使いやすく進化してくことが求められているのではないだろうか。
【出典】 労働政策研究所・研修機構「イノベーションへの対応状況調査」(企業調査)結果及び「イノベーションへの対応に向けた働き方のあり方等に関する調査」(労働者調査)結果