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働き方用語辞典 「コーヒーバッジング」

公開日:2024.8.29

執筆:コクヨコラム編集部

#トレンド #ハイブリッドワーク #働き方用語辞典

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働き方用語辞典 「コーヒーバッジング」

コーヒーバッジング

規則のために会社に顔を出すものの、コーヒーを飲むような短時間だけ滞在し、すぐに帰宅して家で仕事をすること

「コーヒーバッジング(Coffee Badging)」とは、社員が出社規定を満たすために出社し、同僚や上司に顔を見せ、最低限の時間だけ過ごしてすぐに家に帰ってリモートワークをすることです。

社員証(バッジ)で出社記録を残すことと、コーヒーを組み合わせた造語で、まるで同僚とコーヒーを飲むような短い時間だけ滞在することを、皮肉った表現として使われています。

コーヒーバッジングはアメリカでの新しいワークトレンドとして注目を集めています。その背景には、アフターコロナのオフィス回帰傾向により、再び出社を余儀なくされた従業員たちの反発があるとされます。

コーヒーバッジングは、アメリカのWEB会議企業のオウル・ラボ(Owl Labs)が提起した概念です。同社の調査では、アメリカのハイブリッドワーカー(出社とリモートを組み合わせた働き方をする人)2000人のうち、58%が「コーヒーバッジングをしたことがある」と答え、8%が「コーヒーバッジングをしたことはないがしてみたいと思う」という回答でした。

■コーヒーバッシングが発生する理由

・出社回数が定められている場合、評価に影響する
・業務によってはオフィスよりもリモートワークの方が生産性が高い
・人間関係や通勤などのストレスを軽減することができる
・育児や介護などワーク・ライフ・バランスを重視している

■コーヒーバッシングによるリスク

・業務効率、生産性が下がる
・形式的な出社のための通勤時間や交通費などコストがかかる
・従業員が働き方に不満を感じている現れである
・放置すると離職につながる可能性

コーヒーバッジングはアメリカで注目される現象ですが、多様で柔軟な働き方が浸透しつつある日本でも、似たような状況が発生しています。特にフレックス制で業務時間の裁量がある場合、出社アピールのために一瞬だけ出社することも、可能になります。

また、働き方やオフィスの環境によって、意図せずともコーヒーバッシングのような状態になってしまうこともあります

■意図せずコーヒーバッシングを促してしまうケース

・リアル開催の会議1つのために出社するが、それ以外はオンライン会議が続く
・出社してみたが、社内に空いている座席がない、確保が難しい
・リアル開催の会議や会話のために出社しても、全員オンラインでの参加だった

業務内容によっては、出社せずにリモートワークで十分に対応できることもあります。また、出社を義務化することで、従業員が退社する恐れもあります。そのため、社内の声に耳を傾け、両者が納得できるワークスタイルを追求することが大切になります。

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