HOME > オフィスづくりに役立つコラム > 働き方用語辞典 「グランフルエンサー」
「グランフルエンサー(Granfluencer)」とは、スマートフォンやSNSを活用し、InstagramやTikTokなどで多くのフォロワー数を持つシニア世代のインフルエンサーを指します。
おじいさん(Grandfather)、おばあさん(Grandmother)と、インフルエンサーを組み合わせた造語です。
グランフルエンサーは、同年代の高齢層だけでなく、Z世代やミレニアル世代からも支持を得ているのが特徴です。
海外で注目を浴び始め、近年は日本でもグランインフルエンサーを活用したプロモーションやマーケティングが増えています。また、ファッション業界を中心に、企業とのコラボ商品をプロデュースするなど、SNS以外での活躍も目にすることができます。
■グランフルエンサー登場の背景
・シニアの価値観の変化
高齢化が進む中、長い人生をいつまでも楽しく過ごしたいという考えから、トレンドやSNSに興味を持つ高齢者が増えている
・SNS利用者の増加
シニア世代へのスマートフォン普及とともに、SNSの利用率も年々高くなっている
■グランフルエンサーのタイプ
グランフルエンサーは、大きく4つのタイプに分類することができます。
・ファンションやトレンドの発信
個性的でおしゃれに着こなすコーディネートやファッションアイテムを中心に発信
・ライフスタイルや生活の発信
購入商品や旅行、趣味、メイク方法などの日常生活の様子を公開
・料理やレシピの発信
料理経験豊富な高齢者が、自身の料理レシピを紹介
・ユーモアあるコンテンツの発信
誰でも楽しめるユニークな写真や動画を投稿
■シニア世代のSNS利用の動向
総務省の調査でも、グランフルエンサーの中心世代となる60~70代のSNS利用者が増加していることが報告されています。
―インターネット利用者におけるSNS(※)の利用率
全世代で増加傾向にあるが、特に60~70代は伸びが大きい
・60代 60.6%(2020年)、76.7%(2023年)
・70代 47.5%(2020年)、66.6%(2023年)
・80代以上 46.7%(2020年)、52.6%(2023年)
※SNS:FacebookFacebook, X(旧Twitter), LINE, mixi, Instagram, Skypeなど
・令和3年通信利用動向調査の結果(総務省、2022年)
・令和5年通信利用動向調査の結果(総務省、2024年)
―60代の媒体別利用率
Instagram、X(旧Twitter)ともに、4年間で60代の利用者が約3倍に増加
・Instagram
9.3%(2019年)、22.6%(2023年)
・X(旧Twitter)利用率
9.3%(2019年)、21%(2023年)
・令和元年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査(総務省、2020年)
・令和5年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査(総務省、2024年)
グランフルエンサーの発信は、同世代にとっては共感や刺激を受ける対象として、若年層にとっては人生経験豊富な発信にヒントを探したり、自身とは異なるセンスや感覚に新鮮さやインスピレーションを得る情報源となります。
近年は意欲的でアクティブなシニア世代が増えており、さらに多様なジャンルで活躍する個性的なグランフルエンサーが増えていくことが予想されます。従来の若者のインフルエンサーのように、今後企業のプロモーションやマーケティング戦略において必要不可欠な存在として注目が高まっていくでしょう。
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