チェックワード

2016.07.07

「鳥肌が立つ」は褒めるときの表現ではない

本日のチェックワード 14「鳥肌が立つ」

先輩A「このラフデザイン、昨日仕上げたんだけど、どうかな?」 
メンバーB「すごすぎて、鳥肌が立ちました!」

相手に感想を求められて、「とてもよい」「感銘を受けた」というニュアンスを表したいときに『鳥肌が立ちました』という表現を使う人がいます。でも、鳥肌は本来、寒い時や恐怖を感じたときに肌に立つもの。このケースで「鳥肌が立った」というと、「デザインを見て恐怖を感じた」と捉えられてしまうかも。「色づかいがすばらしいです」など、少しでも具体的にほめるよう工夫してみましょう。

監修/篠崎 晃一(Shinozaki Koichi)

東京女子大学教授。専門は方言学、社会言語学。『例解新国語辞典』(三省堂)編修代表や、テレビ番組「ワーズハウスへようこそ」(日本テレビ系)の監修など幅広い分野で活躍。『えっ?これっておかしいの!? マンガで気づく間違った日本語』(主婦の友社)など、日本語の誤用に関する著書も多い。