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研修が終わると次の仕事に忙殺されてしっかりとしたフォローができない、なんてことにならないように、しっかりと準備をしておきたいものです。今回は研修後のフォローについて考えていきたいと思います。
そこで、効果測定として実際によく利用されているのが「アンケート」です。
アンケートは大きく分けて、研修参加者本人に実施する場合と、周りの人(上司など)に実施する場合があります。「行動の変化」を確認する場合は客観評価の方が信頼性は高くなりますので、研修実施から2~3カ月たった時点で周りの人に本人の行動がどのように変わったかを上司に確認するのがよいでしょう。研修の最後に本人にもそのことを伝えておけば、行動の促進効果も期待できます。
本人にアンケートを実施する場合は、研修終了直後、もしくは数カ月たってからの2通りのやり方があります。理想的には、研修の3カ月後くらいに実際にどのくらい役立ったかを聞くのがよいと思いますが、手間がかかるため現実的には研修直後のみ実施のケースが多いようです。
研修終了直後に記入してもらうアンケートを作るとき、まず注意することは、「この研修はよかった」という感想を引き出し、あまりよい答えに誘導しすぎるような設問の仕方をしないことです。聞き方はあくまで中立的な表現を心掛けましょう。
アンケートは5段階で点数を選ぶといった選択式の部分と、自由に感じたことを書いてもらう自由記入式の部分で構成します。選択式の方は「研修の理解度」「研修の満足度」「仕事への役立ち度」などを確認します。
5段階評価の場合、平均点が4.0を超えていれば一応合格、4.5を超えていればよい研修と判断してよいでしょう。選択肢の表記は3を「普通」とするケースが多いですが、実際には、研修に不満があるときに3を選ぶ人が多いものです。特に社内講師に対しては評価が甘くなりますので、3をつける人が多い場合は研修に問題ありと見ていいでしょう。
自由記入の部分では、「研修の内容」と「研修の運営(事務局や会議室)」は分けて意見を聞くようにします。自由記入の質問が多すぎると答える側は面倒に感じる場合もありますので、あまり長くなりすぎないよう注意しましょう。
社内には本人に対するアンケートだけでなく、「もっと客観的な研修の効果測定はできないのか、費用対効果は示せないのか」、と言ってくる人がいるかもしれません。そのときに、「無理です」と言ってしまうと、お互いの雰囲気が悪くなるかもしれません。そのようなケースでは、自分も「より客観的な測定を行って研修の効果を証明したいが、それをやるとなると周りの方にこれくらいの負荷をかけてしまう」「より詳細なテストを作るとなるとまた予算がかかりますが、どうしましょうか」というふうに、相手に相談するというスタンスで臨みましょう。こうしたとき、「効果を示せ」vs「無理です」の応酬では、事態はなかなか解決しないものです。