会議
2016.05.09
有意義な会議のためにファシリテーターがすべき3つのコト
会議3:大切なのはアイデア・時間・チームワークをマネジメントすること
「次の会議、進行役をよろしく頼むよ」突然、あなたは大役を任されることになりました。
あなたは考えます。「自分が務めるからには、できる限り有意義な会議に導きたいものだ」と。
さて、参加者みんなが良かったなと思えるような理想的な会議とはいったいどのようなものでしょうか。
会議はファシリテーターの
腕にかかっている
「理想的な会議」と聞いて想像するのは、和気あいあいとした雰囲気の中で参加者全員が積極的に意見を出し合い、タイムスケジュールに沿って議論を進め、目的に合った結論を導き出せるような会議ではないでしょうか。
このように効率的な会議を行うためには、ファシリテーターの力が欠かせません。ファシリテーターとは会議の進行役のことです。参加者の出席や発言を促したり、議論の目的を明確にして共有したりするなど、会議をより良いものへと導くファシリテーション能力が必要とされます。
会議全体の舵取りがファシリテーターの務めであり、会議の成功はファシリテーターの腕にかかっているのです。
ファシリテーターがもつ3つの役割
具体的にはどんなことに気をつける必要があるのでしょう?それが以下の3つです。
1.会議のアイデア・マネジメント...参加者から発言を引き出す質問をする
2.会議のタイム・マネジメント...時間をコントロールし、結論を導く流れをつくる
3.会議のチームワーク・マネジメント...会議で自由な発言ができるような空気をつくる
つまり会議の「発言」と「時間」と「空気」を管理するのがファシリテーターの役割です。
意見が出ない「シーン会議」、終わりが見えない「ダラダラ会議」、険悪ムードの「ギスギス会議」は、ファシリテーターがこの3つのポイントを明確に意識するだけで、「イキイキ会議」へと劇的に変化するのです。
つまり「発言」「時間」「空気」をポジティブな方向へコントロールすることこそが、ファシリテーターに課された会議での役割なのです。
1.アイデア・マネジメント:「発言」を促す
ファシリテーターはあくまでもサポートする立場であることを念頭に置き、参加者の積極的な発言を促すよう努めましょう。
皆さんは会議の進行をするときに、参加者に「発言」を促すような質問をしていますか?参加者から思うように発言が出ないからといって、ファシリテーターだけがしゃかりきに発言をして議論を進めてしまう、なんて状況をつくってしまわないよう気を付けましょう。
2.タイム・マネジメント:「時間」を管理する
ファシリテーターが「時間」を管理するという意識を持つことも、会議を効率よく進める重要なポイントです。管理するはずのファシリテーターが「時間」を忘れて考え込んでしまっては、いたずらに会議の終了時間を遅らせる結果となってしまいます。
会議全体の「時間」を把握しながら、議論が円滑に進むように場をコントロールし、終了予定時間内に結論が出るよう導くのがファシリテーターの役割となります。
3.チームワーク・マネジメント:「場の空気」をつくる
ファシリテーターは参加者全員が自由な発言をしやすい「空気」を作るという役割も担っています。参加者同士の活発な意見交換は、会議の「空気」が良くなければ成り立ちません。
間違っても参加者の「発言」に対しネガティブな指摘をして、自ら「空気」を悪くしてしまうことのないように気を付けましょう。
下地 寛也(Shimoji Kanya)
コクヨ㈱入社後、行動と環境(創造性、コミュニケーション、場のあり方等)に関する研究・分析を担当。2003年より、クライアントの企業変革のコンサルティングや研修コンテンツ企画を担当する。著書『コクヨの3ステップ会議術』(中経出版)、『コクヨの1分間プレゼンテーション』(中経出版)、『コクヨの5ステップ ロジカルシンキング』(中経出版)、『コクヨの「3秒で選び、2秒で決める」思考術』(中経出版)、『コクヨのコミュニケーション仕事術』(総合法令出版)